李 洪 志
一九九九年五月八日
（拍手）皆さん、こんにちは！
在席の皆さんの中にシドニー法会で会ったばかりの人もいますが、大多数の人はニュージーランドの学習者、或いは他の地区から来た人々です。皆さんは修煉の過程で出会った様々な問題を聞いてみたいと思っています。ですから、私がここへ来た目的は皆さんにお会いし、法会の間にそういう問題にお答えします。この法会によって、皆さんが本当に向上し、圓満成就することができるようにしたいと思います。同時に皆さんがお互いの差を探し、他の人の修煉の様子をみて、自分の不足を見付けることもできるでしょう。これこそ、私たちがこの法会を催した目的です。
修煉の中で、皆さんにあれやこれやの問題が必ずあると思いますが、実際のところ皆さんに言いますが、多くの人は長きにわたる法の学習を通じて、次のような体験があると思います。つまり自分にはそんなに多くの質問がないのです。なぜそれほど多くの質問がないのでしょうか？ 私に会っても提出する問題がありません。実はその主な理由は皆さんが法を学んでいく中で徐々に法に対する認識を高め、本当に法に基づいて向上できるようになったからです。法に基づいて法を認識することができれば、全てのことが分かってくることに気付くのです。ただし大法は常人社会で伝えられており、絶えず新しい人が学びに来るので、絶えず問題を出す人がいます。しかし皆さんも恐らく感じていると思いますが、こういう法会での質問は往々にして重複しています。つまり、多くの問題は他の法会で既に出されたものです。なぜでしょうか？ 新しい人が絶えず入って来て、その人たちが質問を出すので、往々にして法の学習の初期に出会う問題を繰り返しているのです。もちろん古くからの学習者が出す問題もありますが、それはある面のことについてさらに知りたいから質問するのです。しかし本を読んで法を学びさえすれば全てが分かるようになります。本を読みさえすれば、異なる次元でその次元に応じて知るべきことが分かるのです。
当然のことながら、皆さんは修煉の中で一つの言葉の内涵が分かった時、既にその次元にいるのです。ただ皆さんの常人の部分にまだ常人の考えがあります。常人の考えとはどういう意味でしょうか？ つまりあなたにはまだ常人の七情六欲があり、常人のいろいろなことについての執着があり、常人の情をもって問題を捉えるなどの考えがあります。さらに後天的に形成された観念もあり、その中には業力や思想業力もあります。あなたは修煉の過程にいるのですから、必ずこういうことが存在していますが、ただ多いか少ないかの違いだけです。修煉の中でどんどん少なくなっていくはずです。修煉の時間があまり長くない人、或いはあまり精進していない人は、常人の考えが比較的多いのです。つまり、皆さんがそれほど多くの常人の考えを持っており、高い基準の考えに基づいて物事をみることができなければ、多くの問題を出すでしょう。本当は常人としての観念がまだ多いからです。直ちにある境地で多くの法理を理解し、まるで功が開き、悟りが開いたかのように明らかになることは許されていないのです。まだ人としての考えが多いのですから、佛のことを人の考えをもって知ることは許されず、神の境地での本当の法理と真実の情況を人にみせてはいけません。法の表面において、修煉によってある言葉、或いは『轉法輪』の一段落に書かれた法理が分かれば、即ちあなたはその次元にいるということです。多く理解させないのは、あなたに常人の考えがあるからです。常人のようなまだよく修煉できていない部分に佛のことを知らせてはいけません。こういう道理なのです。しかし、あなたがその言葉の本当の内涵が分かった時、或いは異なる次元にあって異なる理解ができた時、あなたは既にその次元にいるのです。
皆さんはまだ常人の中で絶えず修煉し、絶えず常人の執着心を取り除かなければならないので、常人の考えを修煉の過程から一度に取り除いてはいけません。全て取り除いてしまったら、皆さんは修煉できなくなります。私はいつもこう言っていますが、もしある人に常人の考えがなければ、人が考えている全てのことが分かり、人の一挙一動、目配せに至るまで、物事が次にどうなっていくか全て分かるようになるのです。なぜ皆さんは現在まだ知ることができないのでしょうか？ つまり皆さんにはまだ人としての考えがあり、常人と混在しているからです。もしあなたが常人の境地から抜け出すと、常人のことは一目瞭然になります。しかし皆さんは全て常人の中で修煉しています。もしその中にいながら修煉するのでなければ、向上できません。今日たった今全ての常人としての考え、良くない要素を全て取り除き、常人としての様々な観念を取り除き、完全に純粋で清浄な自我となったら、修煉できなくなることに気付くのです。なぜでしょうか？ 皆さんもご存知の通り、神は圓満成就した後は修煉を続けることができないのです。迷いが全て明らかになったからです。もしあなたに常人としての考えがなければ、あなたは迷いもなくなり、自らの過去や未来だけでなく、他人のことも分かってしまうので、修煉はとても難しくなるのです。しかし皆さんが過去や未来を知ることができると修煉できなくなると言っているのではありません。というのも、あなたが現在知ることのできることは限られているからです。私の言った、知ることができるというのは完全に悟りを開いた状態で、全てのことが分かり、分からないことは何もないということなので、このような違いがあります。つまりあなたは常人の中で大法を修煉しており、圓満成就する前に常人としての考えが全くなくてもだめです。しかしその考えがあれば、異なる次元の真相を知らせることはあり得ません。即ちこういう関係があるのです。
では皆さんに常人としての考えがある以上、修煉の中で油断すると、その観念で大法を推し量ってしまうことがあります。必ずこういうことが現れてくるのです。つまり皆さんの修煉の中でトラブルが起こり、関を乗り越える時、常人の考えを取り除くことができないことがありますが、これが即ち修煉なのです。大法の中での修煉は、人としての考えを一つ一つ取り除いていくことです。ご存知の通り、玉ねぎを一枚一枚はがしていくと最後に全てなくなります。これがその本質なのです。大法の中での修煉は一度に全てを取り除くことはできません。もしそうしてしまえば、常人の中で修煉できなくなります。なぜなら、あなたは表面上においても常人の中の人ではなくなったからです。
大法の中にあって修煉する時、もう一つの問題が現れてきます。つまり皆さんが修煉している時、うまくできる時があり、ある出来事に突き当たり、確かにその瞬間或いはその間は執着心を放棄して淡々と乗り越えたのです。しかし、またしばらく経てば執着心が再び現れ、同じ出来事、同じ問題ですが、根本的にそれが取り除かれていないことに気付くのです。また現れてきました。実はそうではありません。皆さんに教えますが、大法修煉の方法は階段のように層を成しています。先ほど玉ねぎの例を挙げたように、取り除かれた一層はもはや存在しませんが、取り除かれていないところがまだあります。つまり一層また一層と取り除いているのです。全て取り除けば何もなくなるのです。
皆さんは修煉の中で往々にして法に対する認識が足りないため、関を乗り越える時に難しく感じてしまい、法理に照らして物事に対処すべきだとはっきり分かっていても、うまく扱うことができない時もあります。そのため、私はこれほど修煉しているのに、まだこういう執着心があり、これでは圓満成就できないのではないか、と考える人がいます。多くの人がこういう考えを持っています。実は皆さんに教えますが、そういうふうに考えないでください。その関をうまく越えても越えられなくても、執着心を放棄したら、或いは少しばかり放棄したら、あなたは即ち修煉の中にいるのです。それが修煉なのです。というのはあなたが関をうまく越えられず後になって後悔し、どうしてうまく越えられなかったのかと悔しく思い、次の時にしっかりその関を越えなければならないと決意します。これこそ修煉です。皆さんが全ての関、全ての難、全ての試練を立派に乗り越えられれば、修煉する必要などありません。圓満成就してしまいます。あらゆることに遮られないのは覚者だけで、悟りを開いた人だけがその状態に到達できるのです。
ただし気を付けていただきたいのは、これを聞いてよく分かったと、執着心をもって逆に理解してしまう人がいます。うまく乗り越えても越えられなくても全て修煉なのか、よし、それではこれから急ぐことはない、うまく乗り越えられなくても焦ることはないというのはだめです。もし自らを修煉せず、精進できなければ、修煉していないということです。こういう弁証法的な関係があります。私たちの法理に、このような物事の見方や法理に対する認識の方法は、低いところから高いところまで異なる次元を貫いています。あなたがこの次元にあって、これは正しいと認識したものを、次元を変え、別の角度からみるとそうでないと分かります。これこそ皆さんが絶えず向上し、絶えず修煉していく中での法に対する理解なのです。
私がここで話していることは、修煉の中で多くの問題を出すのは必然であるということです。ただし皆さんが本当に法に基づいて向上し、法を認識することができれば、向上は非常に速いでしょう。しかもあなたにとってよく分からない問題、出した問題も法の中で解決できるでしょう。その唯一の方法は本を多く読むことで、ただ動作を煉るだけではありません。このことについては白人、或いはその他の民族の学習者の中に、そういう認識を持っている人が多く、気功を練習することはつまり動作を煉ることで、他に何もなく、なぜ本を読まなければならないのかという考えを持っています。本当のところ、これこそ皆さんの認識の中で最も足りないところです。気功の動作を煉ることと体操とはどれほどの違いがあるか考えたことがあるでしょうか？ 表面上の違いはわずかですが、なぜ気功を煉ることによって人を向上させ、病を取り去ることができるのに、体操ではできないのでしょうか？ それは修煉だからです。しかも修煉の内涵は動作だけではなく、動作はただ修煉の一つの補助的手段であるにすぎません。本当に向上させ、あなたを異なった境地へ行かせる根本的な原因はあなたの法に対する理解であり、つまりあなたを指導する法があって、はじめてその位置に昇華できるのです。ですから、私は心性の高さが功の高さであると言いましたが、これは絶対的な真理です。
以前、多くの人は道を修めることや気功を練習する時、秘訣やコツ、或いは特殊な動作を取り入れさえすれば、修煉して向上できると思っていました。それはよく知られたことですが、修煉によって向上できる本当の原因を人に知らせてはいけないのです。そうでなければ、誰でも仙人になれるのです。つまり、指導方法や理論があり、修煉によって向上するやり方があるということです。はっきり言えば、私たちにはこのことを指導する法理があるのです。しかしこれまで伝えられた修道の方法は、往々にして世間の小道のものが多かったのです。
人が考えている本当の大道は、老子、イエス、釈迦牟尼の伝えたもので、その他の大多数は世間の小道です。そういうものはもっと単純なのですが、動作はかえって複雑で、法理上のことはあまり知らないので、修煉がもっと難しいのです。苦しく修行することだけにしがみつき、長い間苦しみながら修行します。苦を味わうことで向上し、人の業を滅することができますが、法理に対する認識はとても遅いため、修煉も非常に遅いのです。しかし、私たちが今日伝え出したのは大法で、宇宙全体の法理です。このような大きな法を伝え出し、人を向上させているので、当然その向上もとても速いのです。しかもこの法理は人の一切の愚見、誤謬を除き、一切の人心を正し、一切の正しくない状態を正すことができます。ですから、この法理を学び、読みさえすれば即ち向上しているのです。だからこそ本を読み、法を学ぶことはとても大切なのです。
本をいくらよく読んでも、これはただ考えの中の認識だけで、煉る功とは別ではないかと言う人がいます。そこで煉功の話になりますが、煉功することによって気を煉り出し、その後に功を煉り出しますが、それは物質的なものです。しかし考えの中での認識は精神的なもので、物質的なものとは何の関係もないようにみえます。皆さんに教えますが、本当のところ精神と物質は同一のものです！ 修煉においてそれは同じことではありませんか？ その次元の法理が分かった時、あなたは既にその次元にいるのではありませんか？ 『轉法輪』の中でこれについて既に話したので、詳しいことはここでは話しません。本を読んでください。ですから、本を読むことは非常に重要なことです。これは私が毎回説法する時、まず言及する問題です。皆さんはみな学習者であり、みな向上し真に圓満成就したいのでここに来て法を学んでいます。皆さんを圓満成就させ、向上させる最大の鍵はこの本『轉法輪』です。くれぐれも本を多く読んでください。
何日か前にある学習者が私にこう言いました。「私は既に二百回以上読みましたが、どうしても手放せません。まだ読み続けています」。これはつまり読めば読むほどより多くのことが分かるからです。あなたが異なる次元にいる時、その本を読むと同じ一行の文字から異なる情況の下で、或いは何回目かの読書によってその一行の文字に対する認識が全く変わったというのです。前に読んだ時はこういう意味だったが、向上してからみると、その文字の言っていることが違ってきて、より深い意味が現れてくるのです。修煉の初めから終わりまでこのような現れがあるはずです。
皆さんはご存知と思いますが、私がこの法を伝えたのは病気治療や健康保持のためだけでなく、あなたの身体を浄化し、無病状態に到達させ、絶えずあなたの次元を向上させ、圓満成就させようとしているのです。もしそれほど高い次元での法で指導しなければ、あなたは高い次元でどのように修煉するのか、その次元の法理の内涵も分からず、向上できないのです。ですから必ずこの本を読み、本を読むとともに皆さんの境地を向上させ、考えと認識を昇華させるのです。常人の言い方で言えば、私たちはより良い人になるのですが、それだけではありません。修煉で丈夫な身体を得て、少しの功能を得るだけではなく、圓満成就し、より高い境地へ到達しなければならないからです。
皆さんがその境地に到達しようと思っても、その境地での法理を知らなければ、どうやって向上できるでしょうか？ あなた達がそれほどの高い境地に到達するには、本当の修煉を通して人の各種の執着を放下しなければなりません。それは、一つ一つの鍵、一つ一つの門のようにあなたの道を遮っています。ですからあなたはこの法理を理解すると同時に、普段いかなる常人社会の環境の中でも、よりよく行動すべきです。少なくとも皆さんは修煉者としての振る舞いをし、そういう高い境地、高い基準に到達すべきです。言い換えれば、どこにいても人々はみなあなたを良い人だと言うでしょう。そうすれば皆さんの次元が高まり、思想の境地も昇華します。とすればあなた達の功も修煉すればするほど高まるのではありませんか？ これがなぜ長きにわたって気功を練習してもいつまでも向上しない人がおり、いろいろな方法で練習しても向上できず、甚だしい場合にはまだ病があるという原因です。これでは無駄に修めたのではありませんか？
修煉しても向上しない本当の原因は、指導する法理がないからです。私が皆さんに伝えたこの法は完全に整っており、系統的で本当に圓満成就に至ることのできる、最も素晴らしい法です。ですから、これほど多くの人がそれを大切にしているのです。現在、報道されているところによると私たちの学習者は一億人もいます。どうしてこれほど多くの人がいるのでしょうか？ 皆さんもご存知の通り、あのような中国社会で特にある程度の年配の人は多くの社会運動を経験しており、特に文化大革命を経験した人たちは信仰を持ったこともあり、盲目的な崇拝で痛手を負っており、教訓があったのです。あれこれの社会運動を味わった人たちが、何かを盲目的に信じてしまうことなどあり得るでしょうか？ 絶対にあり得ません！ では、なぜこれほど多くの知識水準の高い人や、それほどしっかりした考えを持っている人がこの法を学んでいるのでしょうか？ それはつまり、この法が本当に人に責任を持つものであり、伝え出された道理は法理であり、理を持って人を納得させているからです。
ニュージーランドというところでも多くの学習者が法を学んでいますが、私、李洪志はここに来たことなど一度もありませんし、あなた達にこうしなさい、ああしなさいと言ったこともありません。そうでしょう？ なぜ皆さんがこれほど固い決意を持って修煉できるのでしょうか？ それはあなた達がこの法理が良いと知っているからです。人が生きる目的は何でしょうか？ 人は一生の中で本当に自分に対して責任を持つべきではないでしょうか？ これこそ人生の最大の課題です。
私が今まで皆さんに話したことは、主に法を学ぶことを重視し、何よりも法を学ぶことを大切にして欲しいということです。過去、道を求めて、修煉したいと思ってあちこちを訪ね回る人がいましたが、修煉が向上できませんでした。道を得ることができないということは、その動作を得られないのではなく、法を得られないということです。修煉のための真の法理を説く人がいなかったからです。これは宇宙の大法である以上、皆さん考えてみてください。宇宙の法は、異なる次元の生命に異なる次元の生存環境、及び生命の存在方式を創り出したのです。即ちそれは宇宙の成り立ちの根本であり、一切の生命、一切の物質はそこから造られたのです。過去には皆さんも知っての通り、あのような小法、小道、小理、小さな修煉方式は、この宇宙大法の鳳毛麟角にしかすぎないのではありませんか？ しかも最低の次元で人に現れるものにすぎません。しかし今日あなた達が得たものは宇宙の大法であり、今まで知り得なかった真理であり、これこそ歴史上かつて誰も説くことのなかった真理なのです！
ここに座っている人は皆さんご存知と思いますが、まだ入門したばかりか、或いはまだ入門もしておらず、学んだこともない人は私の話を聞いて、大げさではないかと思うかもしれませんね？ しかし、あなたが本をしっかり読んでいけば、私が何を話しているか分かってきます。いかなる形式の管理もありませんので学びたければ学び、学びたくなければそれでもいいのです。誰にも管理されません。しかし、もし学びたければ、私はあなたに対して責任を負うことになり、しかもあなたに対する責任を果たす方式は常人の中にみられるような形式ではありません。つまりこのようなことです。
ここまで話してきたことは、皆さんが法を学ぶことを重視すべきだということです。これから最近の社会に現れた幾つかの情況についてお話します。特に中国において、一部の学習者が中南海に行き、国家指導者に問題の実情を訴えようとしましたが、私は皆さんにこの問題についてお話します。目下のところ香港の新聞に書かれていることはでたらめで、その他の国の中国語新聞は香港の報道を引用しています。世界中で知られているように、香港には600万人しかいないのに、とても多くの新聞や刊行物があります。新奇をてらうニュースで金もうけをし、長きにわたってニュース報道が無責任になっているという現象があります。勝手に適当なでっちあげを行ない、想像にまかせて書きまくって報道するという有様です。ですから世界で最も厳粛でない新聞が香港の中国語新聞であり、伝聞や憶測までも正式なニュースとして報道してしまうのです。
ここで皆さんに私の見方を話します。私たちの学習者は国家指導者に実情を訴えに中南海に行きましたが、それはデモではなく、座り込みもしませんでした。座っていた人はいましたが、それは煉功していたのです。スローガンを叫ぶことも掲げることもなく、激しい行動も過激な言葉もなく、全て善念に基づいて、国家指導者に対して私たちの実情を伝えようとしただけで、公安部門が噂で聞いたようなことではありません。中南海に行ったと強調する人がいますが、中南海は人民政府の所在地ではありませんか？ そこへ国民が行ってはいけないのですか？ 学習者たちは何をしに行ったのでしょうか？ 政府に反対するために行ったのでしょうか？ 国家指導者に実情を訴えて庶民の声を聴いてくれるように求めたのではありませんか？ なぜ組織されたなどと糾弾するのでしょうか？ 組織的に政府を支持しているのであれば、政府は喜ぶべきではありませんか？
当然のことですが、皆さん考えてみてください。なぜそれほど大勢の人が行ったのでしょうか？ 実際に行った人はとても少なかったと私は思います！（拍手） 私はここで皆さんに行きなさいと動員しているのではありません。ではどういうことを言いたいのでしょうか？ 大法を学んでいる人は一億人もいます。考えてみてください。この数からいうと、相対的にとても少ないのではありませんか？ なぜかというと、学んでいる人が多いからです。つまり、こういうことではありませんか？ では皆さんがなぜそこへ行ったのでしょうか？ 皆さんもご存知の通り、天津警察が私たちの学習者をとらえ、学習者を殴り、私たちを邪教だと言いました。皆さんは良い人になることを学んでいます。もしも私たちが本当に悪人であれば、邪教だと言われても何を言われても気にしません。そうではありませんか？ しかし皆さんは確かに本当に良い人になろうとしているのに邪であると言われれば、皆さんの心を傷つけてしまうのではありませんか？ そこで筋が通らず、訴えても分かってもらえなかったため、私たちは中央の指導者に訴えに行かなければなりません。やり方において何も間違っていません！（拍手） というのは、私たちは運動を起こそうというのではなく、ましてや政府を攻撃しようということでもなく、ただ公安部門のやり方が正しくないと言っているだけです。ですからこれには何の問題もありません。
一部の報道記者はかなり無責任で、ちょっとした匂いを嗅いだら、すぐでっちあげに走ってしまいます。そこで私たちはその人たちに乗じる隙を与えてはいけません。ですから私の態度は非常にはっきりしています。私たちは政府に反対しているのではなく、デモ行進や過激なことをせず、実情を訴えに行っただけです。私も行きたい、あなたも行きたいと思えば、人は多くなります。一億人の中で一万人ばかりが行っただけで、端数にも及びませんでした。とても少ないのではありませんか？ もしこのことがより大きく行なわれ、より過激にしようとすれば一万人どころではなく、もっと多くの人が行ったでしょう。実情を訴える人が多くなったからといって、それは正しくないというのでしょうか？ 国家指導者に実情を訴えるのは全ての国民の義務であり、職責であり、権利です。これが間違っているというのでしょうか？ 間違っていません。私たちは政府に反対せず、政治にも干渉せず、自ら国の法律を守っています。この通りではありませんか？ どこにいても私たちは良い人です。この問題に関してはこのような情況だと思います。
皆さんもご存知の通り、私たちは修煉しています。修煉である以上、修煉には偶然なことはありません。私はいつもこのようなことを話しています。反対と支持は同時に存在しており、信と不信、良い人と悪い人、正と邪も同時に存在しています。これがまさに人類であり、また相生相克の道理です。反対する人がいるのは悪いとは言えません。皆さんもご承知のように、魔がなければ皆さんは修煉できません。その人があなたに反対する時、その反対の中であなたの心をみて、あなたがしっかりしているかどうか、修煉できるかどうかを見極めているのではありませんか。修煉は厳粛なことであり、一人の平凡な人が圓満成就という境地に到達することは、考えてみてください。本当の意味の試練がなければ、ものの数にも入らないのではありませんか？ ですから、試練にはこういう出来事があるのです。
人が悪事を働く時、私たちを助けるためにしているとは言えません。その人は間違いなく悪事を働いているのです。しかし、私たちはかえってそういう悪事を利用して、修煉者に機会を提供しているのです。誰かに反対されたら煉功を続けますか？ 誰かが良くないと言ったら自分ではどう認識するのですか？ これこそ、人の心をみるということではありませんか？ ですから、修煉はとても厳粛なことで、この点についてはっきり分かって欲しいのです。何一つ偶然なことはありません。
このことがあってから皆さんは次のように思いませんでしたか？ 全世界が大法の現れを知りました！（拍手） これは皆さんが法を広める範囲より大きく、とても広範囲に及びました。（拍手） 同時に国内の学習者にとって非常に重大な試練でした。もちろん、私は修煉者に向かって話しているのですが、常人社会は常人社会としての表現形式です。私は先ほど既にお話しました。つまりそういう態度です。私たちは国家指導者、政府、法律などの全てに一切干渉せず、それを壊すこともしませんでした。みな良い人になろうとしており、実情を訴えに行っただけです。
この問題についての話はこのくらいにしておきましょう。というのも、この法会はみなで体験を交流し、その中から自分をみて足りないところを探し、皆さんが本当に向上できるようにするためのものです。今日は一日中体験交流をしましょう。明日の午前中、私は皆さんの質問に答えます。この会は一日半にわたって行なわれます。皆さんがその間、きちんと座って人の話を聞く時、静かにしているよう望みます。人を大切にすることは自分を大切にすることなのです。法会は神聖なもので、あなた達が修煉しているのは宇宙大法なのです！ 私の話はこれくらいにしておきます。（拍手）
昨日の法会での発表を私はずっと隣の部屋で聞いていましたが、この法会はとてもうまくいったと思います。果たすべき役割を果たし、法会を通じて皆さんが受益し本当に向上できると思います。とてもよかったのです。今日の午前中は皆さんの質問に答えることにしましょう。これは私たちの法会の慣例になっています。ですから、皆さんは何か質問があれば出してください。時間の許す限りお答えしたいと思います。
ただし、常人の中のことは出さないでください。或いは関を越えている時、まだ悟りに至らない問題があり、私に聞きたいと思っていますが、その関はあなたが越えるためにあるもので、解答してあげたらあなたは悟らなくてもよいことになるのではありませんか？ 私たちの修煉に関わる事柄を主にし、関わりのないことは、できるだけ避けてください。提出しなければもっといいのです。では始めましょう。
弟子：今回はニュージーランドでの初めての法会ですが、私たちはみな新しい学習者なので、師父に大法について多くのお話をしていただき、修煉を指導していただきたいと思います。
師：質問に答えることは実は皆さんに法を説いているのです。出された多くの質問は私たちの修煉と関係しているので、これらのことについて、私はできるだけ明白に説明します。
弟子：私は賃貸アパートに住んでいます。別の部屋に住んでいる人が気功や宗教の本を多く持っています。本人にも憑き物があるかもしれませんが、私に影響するでしょうか？
師：このように話しましょう。皆さんが修煉しているのは大法であり、正真正銘の修煉です。他の気功は、皆さんの正法修煉のエネルギーに抑えられるだけで、皆さんを邪魔することはできません。ただ一つ、もし自分をうまく制御できず、仲間に入ってしまい、どんな本も読み、どんなものも練習するのであれば、厄介なことを招きかねません。もし心性を守ることができれば、どんな環境においても影響されることはありません。実は、多くの人が良くないものを練習していると皆さんは分かっています。しかし考えたことはないかもしれませんが、今日の人類の全ての環境はみな清浄ではありません。ですから、修煉者はどこにいても自分の心を守り通し、正々堂々と修煉さえすれば、このようなことを心配しなくてもいいのです。何の問題もありません。心配そのものも執着なので、執着したらそれを取り除かなければならず、人に邪魔されたようにみえますが、本当は自分の心による問題かもしれません。
弟子：先生がお書きになった「師を助けて世間を行く」、「吾法輪を轉ずるに協力し」の二行の詩についてですが、それは弟子たち、或いは佛、道、神が先生を手伝うのでしょうか？
師：両方ともあります。皆さん考えてください。当初私は法を伝えた時、講習会を開いたのですが、実はそれによって大法のエリートを養成していました。今は全て皆さんが動いて、常人の中で大法を実証しています。新しい学習者も古い学習者になり、みな法を広め、もっと多くの人に法を得させています。皆さんの修煉、大法に対する堅実な気持ちは磐石のごとく、大法の安定に大いに力を発揮しました。同時に常人社会において、もっと多くの人に法を得させており、実質上師を手伝っています。もちろん、これらはみな無意識のうちにやり遂げたことで、皆さんの修煉に必然的なことでもあります。こういうことです。もちろん上の空間ではそこでの状態がありますが、こういうことです。
弟子：先生が「誰か言う智慧大なりと情の中に乾坤を舞（ふる）う」をお書きになりましたが、どう理解すればいいでしょうか？
師：歴史上、多くの有名な人、人々に聖者と言われた人、常人から傑出していると思われた人物、現在声望のある人たちも含めて、彼らは全て常人で、情から抜け出していないのです。少しの業績があれば、周りの人は偉い、賢い、頭がいいと言いますが、私から見れば、みな情の中で乾坤を動かしているだけです。こういう意味です。みな情から抜け出しておらず、常人の環境にいるので、まだ常人です。
弟子：子どもは二歳ですが、彼は先生の功法伝授のビデオが好きです。しかし、子どもの父親は非常に嫌がります。
師：大法を修煉し返本帰真することが、今日人間がこの世にいる本当の目的です。私が皆さんに教えたのは紛れもなく正しいものです。今日の世界にいる全ての人は実は人間になるために来たのではありませんが、みな法を得に来ているとも限りません。ですから、常人の中で生きることは目的ではありませんが、先ほど言ったようにみな法を得に来ているとも限りません。しかしみな法のために来ているのです。常人の中で生きることは唯一の目的ではありませんが、いかに元に帰るかは人の生命、生きることの根本的な目的です。このようなことをすれば大変結構ではありませんか？ お父さんが修煉させてくれないのは多分あなたに関門を乗り越えさせているのかもしれず、別の要因があって本当に修煉させてくれないのかもしれません。このことにどう対処したらいいでしょうか？ 自分が正しいと思うやり方ですればいいのです。自分で判断してください。
弟子：人間にはそれぞれの個性がありますが、高い次元まで修煉すればするほど、個性はなくなるのでしょうか？
師：人の個性は違いますが、それはあなたの本質的な個性ではありません。人の個性の多くは取り除きたくない執着の現れです。本質的な性格が私たちの修煉を妨げることはありません。なぜかというと、多くの人には淵源のある本質的な特徴があるからです。これは即ち生命のそれぞれの特徴です。てきぱき動く人もいれば、のんびりしている人もいます。もちろん、後天的に形成した癖などはこの限りではありません。てきぱきしていても、のんびりしていても、修煉の妨げにはなりません。
しかし、法を学ぶことだけは、皆さんが精進しなければなりません。人生の時間は本当に限られているからです。人間は常人社会で自らの生命が永遠に保有できるものを得ようとすれば、この世では修煉するしかありません。他のいかなることをしても得られません。どんなにお金があっても、どんなに偉くなっても、生活がいかに裕福であっても、この世を去る時、何も持って行くことはできません。この世に来る時、何も持って来ることができなければ、去る時も何も持って行くことができません。ただ唯一持って行くことができるのは修煉によって得たものです。修煉によって得たものは直接人の真体にあるからです。最も貴重なもので、最も得がたく、最も大事にすることに値するのです。修煉によって得たものは人間の永遠の利得を決め、異なる次元で自らの生存方式、生存環境を決めるのです。人間がいるこのところは非常に良くありませんが、ここで修煉することができます。天国の世界は非常にいいのですが、修煉は難しくなります。人間がいるこの場所は苦しみが多いからこそ、修煉できるのです。
弟子：性格がもともと良い人は修めやすいのでしょうか？ 怒りっぽい人は修めにくいのでしょうか？
師：先ほど言いましたが、人にはその生命の特徴があります。しかし、怒るということは、人間の先天的なものではありません。皆さんに教えますが、人が怒っている時、紛れもなくそれは魔性です。なぜでしょうか？ 「私はいいことをするために、人を向上させようとして怒ったのです。人に仕事を真面目にさせるために怒ったのです」と思う人もいるかもしれません。これも魔性です。言い換えれば、悪をもって悪を直そうとしています。あなたは魔性を利用して他人に良いことをさせようとしているのです。もしあなたが善の心で対処し、善の心からしっかりすべきだと勧めれば、その人は必ず感動し、あなたに強制されたからでなく、本心からきちんと物事を扱うと思います。そうすると、物事もより良く扱われると思います。ですから、修煉の過程で皆さんは徐々にかんしゃくの癖を取り除くべきです。怒らないということは非常に難しいと皆さんは思いますが、本当は難しくないのです。理性をもって対処すれば、多くの物事はより良く解決されます。ですから、怒ってはいけません。
人に向かって怒っている時、それは人に徳をあげているのです。あなたの怒りは本当に相手の業力を滅することができるのです。これも確かなことです。相手にとってあなたは魔になったからです。生活においても修煉においても、相手の業力を滅することができます。しかし、あなたが得たのは彼から転化されてきた業力なのです。ですから、修煉者として、このようなことをしないほうがいいと思います。彼自身が修め、自ら自分の業力を転化すべきです。
弟子：私は修煉において多くの難や厄介なことに遭ったので、自己を解脱することで精一杯です。法を広めることに手を伸ばせなかったのですが、羅漢までしかなれないのでしょうか？
師：そうではありません。それは佛教の説です。大法の学習者にはみなそれぞれの修煉状態があります。誰もが法を広めなければならないということではありません。何の決まりもありません。実は法を広めたいという気持ちがあり、普段周りの人に紹介したり、みなまとまって一緒に何かをしたりすることは学習者の修煉における一種の修煉の現れで、とても素晴らしいことです。今日開かれた法会のように、自分の体験を語ることができる人もいれば、修煉していても体験を話せない人もいます。つまり人それぞれの修煉状態の違いと関係しているので、問題にすることはありません。
弟子：どのように人為的に難を加えるということを理解すればいいのでしょうか？ もしこのような難関も乗り越えたら、修煉の中の関門を乗り越えたことになりますか？
師：皆さんに教えますが、人為的に加えた難をあなたは乗り越えられるかもしれません。しかし教えますが、それはただ常人生活の中の難にすぎません。なぜでしょうか？ それはあなたの修煉の過程に按排されたものではないからです。一歩一歩全て非常に系統的に按排されているのです。どの執着を取り除くべきか、その難を乗り越えて向上して来た時、身体のどの部分を充実させるのか、どの部分の問題を解決するのか、何を修煉するのか、境地がどこにあるのか、などなど全てが按排され、非常に系統的なのです。ですから、あなたが予定外に何かを加えたら、系統的に按排してあげた過程を乱したことになります。
従って、皆さんはわざわざ何かの苦を嘗め、人為的に何かをしようとしないでください。自然に修煉してください。何かの関に遭遇して、うまく乗り越えられれば、それは見事なことです。何かのトラブルに遭った時、自分を探し、自分の心を探すことができれば、それが即ち修煉です。山奥で修煉する人がいると皆さんは知っていますが、実はこの山にもいます。皆さんが知らないだけなのです。世界の多くの高山にも修煉する人がいます。彼らは何千年も修煉していますが、次元の向上は非常に遅いのです。彼らはただ苦しみに耐えて修煉しているのです。苦は人に修煉させ、業力を滅することができます。しかし、法理に則って修めていなければ、非常に遅いのです。彼は高い境地や次元の法理を知らないので、その境地まで昇華できないからです。
皆さんはどうしてこんなに速く修めることができるのでしょうか？ 現在の情況では皆さんはまだ自分の向上の速さを想像できません。私が法を伝え出してから僅か数年ですが、多くの人は既に圓満成就の基準に達したのです。これはとても不思議なことです。大法を学んでいるからです。宇宙の大法が人を熔煉するのは非常に簡単なことです。私はこのような例をあげたことがあると思いますが、つまり「熔鋼炉に一片の木屑が落ちたら、瞬時に見えなくなります」。人間はその木屑のようで、宇宙大法は熔鋼炉のようなものです。人を熔かすのは非常に容易いことです。しかし、私はこのようなことをしてはいけません。あなた自らに修煉させなければなりません。このようなことをしたら、あなたを造り直すことになります。あなたの元々の姿かたちと特徴はあるかもしれませんが、あなたではなくなるかもしれません。ですから、皆さんが真に修煉し、自らを向上させ、解脱できるようにさせます。
弟子：時々煉功に合わせて功法の原理を念じてもいいでしょうか？
師：このようなことをしないでください。煉功は煉功です。煉功は入静しなければならないと要求しているからです。できるだけ何も考えないようにしてください。法の学習は法の学習です。必ず分けて行なわなければなりません。煉功を始める前の四句の口訣も、煉功の前に読み、煉功中は読まないでください。そうすると、入静しやすくなります。
弟子：新しい学習者は功法の道理を知る必要がありますが、古い学習者の動作も正しくない場合があります。
師：正しくなければ、正しくさせればいいのです。法に対して理解できなければ、法を学ばせます。煉功とは別にします。法を学ばない人には必ず学ばせてください。そうでなければ煉功しても意味はありません。皆さんに教えますが、最も残念なことは何でしょうか？ 既に法に出会ったのに、すれ違ってしまい、あげても受け取らない人です。これこそ生命にとって永遠に、永遠に残念なことです！ 永遠にどんなに後悔するか計りしれません！ 多くの生命は元々法を得に来たはずですが、長い年月の中で、自分の正念を無くした生命もあります。何のためにこの世に来たのか徐々に分からなくなり、迷いやすくなりました。迷ってしまったら、本当に……。幸い、法理はこの全てを解決できます。しかし法を読まず、学ばなければどうにもなりません。私はあなたに全てを悟らせることができ、あなたの本性に覆い被さった全てを片付けることができます。
弟子：坐禅する時、煉功の音楽を暗唱してもいいでしょうか？
師：暗唱しないでください。どうして煉功の時、音楽を聴かせるのでしょうか？ 今日の人の修煉は今までのいかなる状態下での修煉とも違うからです。皆さんには忙しい仕事や勉強があるため、頭がなかなか静かにならないのです。音楽を聴かせる目的はあなたを静めるためです。音楽を聴くという一念で、他のことを考えさせないようにするのです。つまり、一念を万念に代えているのです。しかし、音楽を聴くこと自体も人に執着を生じさせやすいのです。幸いなことに、私たちの音楽にはエネルギーが加えられており、大法の内涵が存在しているので、音楽も修煉の中であなたに受益させ、向上させることができる一種の手段になりました。大法の音楽にはそういう役割があります。音楽の表面のメロディーに気を取られないでください。つまり執着しないでください。
弟子：旋転している卍符が見えましたが、それは師父が授けてくださった印なのでしょうか？
師：一般には印は額のところに授けます。他の状態下で見えたものは、ただ卍符という佛家の符号にすぎません。
弟子：釈迦牟尼佛は人を済度するために多くの苦を嘗めましたが、彼の次元はまだ如来なのでしょうか？
師：釈迦牟尼佛が如来であることは間違いありません。しかし、彼がどの次元にいるかは誰も言わなかったのです。異なる次元の佛、法王もみな如来と呼ばれています。誰も言わず、人に知られることも許されません。
弟子：どうして道家も阿弥陀佛と観音菩薩を念じるのでしょうか？
師：系統的な道教は明の時代になってから現れてきました。以前の道は宗教の形がありませんでした。ただ師父が何人かの弟子を連れてそこで修煉しているだけでした。何人か人がいますが、完備した宗教のような形式はなかったのです。明の時代以降、それは寺院や宗教の形式とほぼ一致しました。道は清修、独修、静かに修煉するもので、衆生を済度するようなことはありません。宗教を形成した目的は何でしょうか？ 一つは人を修煉によって圓満成就させることです。もう一つは社会において宗教は人を善に向かわせる働きがあるからです。道教もこのようなことを始めたのです。法事をしたり、人を済度したりするようなこともしました。たくさんの信者が現れてきたので、人を済度しようとしたのです。しかし、一人、二人だけを相手にするのであれば、人を済度するとは言えず、弟子をとると言います。ですから、道教も佛、菩薩、或いは羅漢などの名称を使い始めました。これが即ち私の言った一般の道であり、大道ではありません。これは近代になって出現したのです。
弟子：私が他の気功を練習した時に憑いた憑き物が、また息子に憑きました。彼に煉功を教えれば、彼に憑いた憑き物を私が消すことになるでしょうか？
師：ある人がもし、ただ近づいただけで、真にこの門に入らず、通っただけで、或いは門の外でずっと迷っているのであれば、それは最も悲しいことです！ ここで話した全ては、どのように修煉者になるかを教えています。執着しているこれらのものを放棄できなければ、永遠に修煉者になれないのです。あなたはただ苦痛の中で自分を辛く感じさせるものに執着しているだけです。真に修煉する弟子のために、私はこれらのことを全て片付けなければなりません。そして、あなたは必ず修煉者にならなければなりません。これからは、先ほど私が話した全て片付けてあげるということも忘れなければなりません。師父が何かしてくれるのではないかという考えもあってはいけません。何もしてあげません。法を学び、大法の中で自分を熔煉します。息子さんのことに至っては、もう考えないでください。一生執着しても解決できません。執着しなくなったら、私はきちんと片付けてあげます。
修煉して圓満した人にまだこれほどのトラブルがあるのでしょうか？ それではいけません。あなたが生々世々において結んだ怨みだけでなく、結んだ縁も処理してあげます。修煉によって圓満成就することは容易なことではありません。生々世々の借り、生々世々に償いたい怨みなどは本当に多いのです。全て解決してあげなければなりません。本当に表裏が全てきれいな覚者になって、はじめて圓満成就できるのです。多くの解決されないこと、多くの借り、怨みなどを償わなければ、どのようにして圓満成就するのでしょうか？ しかし、これらのことをあなたは知らず、解決もできません。あなたが苦痛の中で一生執着しても解決できません。既に大法に出会ったので、もう構わないでください。安心して、まだ生きており、まだ正念があるのではありませんか？ ただひたすら大法の中で修めます。もし本当に他の部分を守らなくても、少なくとも正念を守ることはできるでしょう！ まして将来あなたは圓満成就する人なので、これらのことを片付けてあげないわけにはいかないのです。しかし、これらのことにそれほど強く執着していれば、私にはどうしようもありません。いかなる念も執着です。執着は一日、二日でできたものではありません。長い間、それほど執着して恐れており、どうしてまだ修煉者と言えるでしょうか？ 厳しく言ったほうがあなたのためになります。
弟子：思想業によってできた考えがありますが、これは業力を転化するチャンスだと分かっています。先生にどうすべきか教えていただきたいのです。
師：この心を放下し、正々堂々と修煉します。このようにします！ 在席の皆さんは心の中に放下できないものがあっても、今はできると思います。この会場を出てから、その事に対する考えは絶対に変わります。修煉はつまり最大限に人の執着心を取り除く過程です。どうしてこのことをこれほど重くみなければならないのでしょうか？ あなたの頭で考え、執着し、大事にしていることは即ち一つの壁です。人間から抜け出させない壁です。全ての念が次第に人間から抜け出し、神の状態になってほしいのです。しかし、あなたの全ての念は人間から抜けられず、人間に縛られて離れられません。つまり船のように、出航しようとしても、ロープで波止場に縛りつけられ、しっかり縛られています。そのロープを外さなければ、出発できません。
弟子：長期間、病業に苦しめられている学習者がいますが、これはその次元に停滞し、向上できない状態でしょうか？
師：確かに一つの次元に停滞する時間が長すぎます。つまり執着している時間が長いということです。学習者の中に普遍的に二つの情況が存在しています。自分の病気に執着する時間が長すぎる人がいます。ご存知のように、修煉はただ単に一つの目的を達成するのではありません。向上すると同時に、業力を滅さなければなりません。業力に執着していて、進歩がなく、心性が向上できなければ、同様に関門を乗り越えることができず、長引いてしまいます。つまり、修煉して向上できず、同じ状態に長く留まっています。本当に精進して、自らを向上させていれば、この関門はとっくに乗り越えたはずなのです。長く停滞していても、まだ悟らず、新たに病気に対して執着し始めたので、大法修煉に対する信念を揺るがせています。これはつまり一難を乗り越えられず、また一難、さらに一難が次から次へとやってきたので、関門が大きくなったのです。修煉は複雑なことで、もちろん業力が大きいという原因も考えられます。しかし、多くは次元の向上が遅すぎたため、この状態が長引いてしまったのです。
弟子：先生が一部の学習者とお会いされた時のビデオですが、みな先生を囲んで報告したり、質問したりしましたが、特別の場面での先生の説法のビデオを放映するのは適当でしょうか？
師：良くありません！ 非常に良くないのです！ 個別に学習者に会う時、誰に対しても録音録画を認めていませんが、どうしてもテープレコーダをポケットに隠している人がいます。私を騙しているようですが、本当は自分を騙しています。あなたの一切の修煉、一切の向上は自らを修煉するところにあります。全ての隠し事は子どもの遊びのようなものです。個別の状況に対して話した問題は普遍性がありません。普遍性がなければ、公開したら他の人を邪魔するのではないでしょうか？ 皆さんに教えますが、この法理は相当大きなものです。私はマクロのレベル、全体から話しています。具体的なことには触れていません。話してしまうと皆さんは修煉しにくくなります。あなたは大法の中で修煉している一員なので、大法に責任を持つことは即ち自分自身に責任を持つことです。大法から少しでもずれてしまえば、あなたは元のところに帰ることができません。法が正しくなければ、あなたを圓満成就させることができません。
弟子：私は内に向けて探すことができ、普段良くない心を取り除こうと努力しています。時に他の人を指摘したら、怒られました。これは業を造ることでしょうか？
師：これは業を造ることではありません。自分に執着心があることに気付くことができるのは非常にいいことです。しかし小心者にならないでください。
他の人を指摘する時、善意をもって忠告すべきです。皆さんの修煉は他の人のためにもなるのではありませんか？ まず考えるのは他の人のことです。他の人に欠点があることに気付き、彼も修煉しているなら、どうして教えないのでしょうか？ 彼がどう対処するかに構わず、指摘すべき時は指摘してください。皆さんの心は善だからです。師父はこれを知っています。他の人にみせる必要はありません。本人が受け入れるかどうかですが、受け入れても受け入れなくても、彼の取り除かれるべき心に当たったので、彼にとっては一つの促しだと思います。本人がその時悟らなくても、後になって悟るかもしれません。後になって悟らなくても、私はまた別の人の口を利用して注意してあげます。それでも悟らなければ、何かにぶつかって頭にコブができるようにさせます。（笑い） これは冗談です！ 実は修煉とは人の執着心を取り除くことです。しかしどのように修煉するか知りたければ、必ず『轉法輪』を読まなければなりません。繰り返して読みます。執着に気付いても取り除きたくないのはその人の問題です。自分がそれに気付くことができず、他の人から指摘された時、いい気がしなければ、『轉法輪』を読んでください。何の目的も抱かずに読んでください。気のままに『轉法輪』を手に取って、中国語版でも、英語版でも、或いは他の言語の『轉法輪』でも、随意に開けば、必ずあなたの問題を説いているところに当たります。しかし試してはいけません。試したいという心は非常に良くないものです。法に対して不謹慎なことです。ですから、試した時は効かなくなります。
弟子：私は二年近く法を学び、心性も向上していますが、大きな難に遭うことはありませんでした。師父はまだ私を見守ってくださっているのでしょうか？
師：二年も修煉していますが、皆さん考えてください。もし見守ってあげなければ、あなたはとっくに大法から離れてしまっているのです。他の人と見比べないでください。他の人は大きな難に遭って車に轢かれても、車は壊れましたが、本人は別に何事もありませんでした。私もこのことに遭うべきだなどと考えないでください。皆さんの修煉状態はそれぞれ違います。私は多分あなたにそのように段取りしておらず、他の方法であなたの業を滅しているかもしれません。もし皆同じであれば、修煉する必要もなくなります。他の人を見れば分かります。あなたに起こったことが全て他の人と同じであれば、自分も同じように対応するでしょう。それでは修煉ではなくなります。ですから、それぞれの状況は千差万別なのです。
弟子：子どもは先生の説法テープを聞き慣れていますので、寝る前にも聞かせていますが、これによって、子どもが大きくなって法を聞くと、眠くなる習慣になるでしょうか？
師：そんなことはありません！ よくやっています。子どもが聞きたがっていることは彼の先天の本性が分かっているからです。子どもが三歳を過ぎると、先天のものが徐々に少なくなり、覆い被されてしまいます。三歳から六歳までの子どもはまだ純粋で、六歳以降になると観念が形成されやすくなります。
弟子：修煉の機縁はどのように結ばれたのでしょうか？
師：各次元で結んだものもあり、人間世界で結んだものもあります。
弟子：私たちの地区では大法の資料がまだ大量に社会に向けて発行されていません。何か別の原因があるのでしょうか？
師：皆さんは修煉がよくできています。ほぼ大法の形式に則って修煉しています。これは問題ないのです。資料のことはそれがある地区もあるし、ない地区もあります。中国大陸では数十人で一冊の本を読んでいるところもあります。非常に足りないのです。特に農村はなおさらです。本は本当に足りないのです。これらの問題は解決されると思います。
弟子：どのようにすれば、よりよく法に基づいて法を認識することができるでしょうか？
師：法に基づいて法を認識できない最大の特徴は、常人の観念で法を量り、常人の言い方で法について話していることです。部外者のようですね。本当に法理に従って法を認識することができれば、話したことも法であり、行動も大法弟子としての行為です。これこそ精進して修煉しているのです。話すことも変わってきます。精進している時、さらにどのように精進するかについて聞いています。法に従って法を認識することのできない人は、ただ感性から認識しているか、或いは常人のように大法はよいものだと、常人の言葉で大法のことを話します。往々にしてこのようで、差はとても大きいのです。
弟子：最近元気がなく、何をしてもやる気がしないのですが、これは惰性でしょうか？
師：精進しなさい！ 元気になりなさい！ 皆さんに教えますが、これも一種の魔性の現れです。これは思想業力によるものです。あなたをこのような状態に陥らせ、前進させないようにしています。法理に従って法を認識し、真に精進すれば、この関を乗り越えることができます。
弟子：三歳の孫は先生の写真と法輪図が好きで、「法輪は天地に回転する」、「圓満成就は家に帰ることだ」などと話したりします。しかし、その父親はいつも邪魔をしますが、私は直接口を出すことができません。
師：まず自分に原因を探してください。父親に理解してもらえなかったら、あえて本人の前でしないでください。反対しているからです。皆さん考えてください。修煉は最も正しいことです。父親に理解してもらえず、あなたもうまく説明できなければ、後で子どもに教えればいいのです。この子は普通の子どもではありません。わずか三歳です。これは常人が言える話ではありません。
弟子：常人の向上心は先生のおっしゃる執着心と似ているところがありますか？
師：宇宙の大法は異なる次元の生命が存在する環境を切り開き、異なる次元の生命を造ったのです。人間のところの環境と生命も、宇宙大法が造った最も低い次元のものです。この次元で人間のために知り得る道理を造ったのです。大法と似ているところがあることに至っては、私はあなたの言い方に同意できません。人の向上心は人間にとって良いことかもしれませんが、しかしそれは常人です。私がここで話しているのは修煉者です。修煉者はするべき仕事と勉強をきちんとやり遂げることができますが、それに執着しません。
弟子：学校で一番を目指して頑張るのは執着心ですか？
師：このことについて既に明白に説きました。多くの子どもは法をよく学んでいるだけでなく、学校での成績も一、二番です。このような子どもは非常に多いのです。しかし、彼らは成績そのものに執着せず、大法の修煉を通じてどうすればいいか分かり、勉強と大法の関係をうまく扱うことができます。学生であればよく勉強しなければならないからです。これは法に対する理解であり、どこにいても良い人であるべきです。勉強が良くできなければいけないと分かれば、自然に成績が良くなります。しっかり勉強して、するべきことをすれば、必然的に良い学校に入り、大学に受かります。これは良い学校、良い成績、大学に執着して得られるものではありません。私がいつも言っているように、何かをする心、何かを得ようとする気持ちがあれば、往々にして逆になります。そのことをきちんとしようと考えていれば、自然に得られるのです。
弟子：仕事に対して時間と精力を尽くして完璧を目指すのは執着心でしょうか？
師：もし仕事をいいかげんにして、きちんとやり遂げられなければ、給料を貰う時、必ず落ち着かないと思います。修煉者はどこにいても良い人であるべきです。良い人になろうとして良い人をしているのではなく、あなたは修煉者なので、全てをきちんとすべきです。このような関係です。
弟子：修煉して圓満成就できないのではないかと心配しています。もし今世でだめだったら、来世続けて修煉しようと決意しました。
師：とても固い決意があるように見えますが、実は少しもありません。来世でまたこのような状態が現れてきたら、どうしますか？ また来世で続ける、ということでしょう。この機縁を逃さないほどの堅い気持ちがあれば、今世で必ずできます。
弟子：これからの人類世界には法輪大法が伝えられることはないと今分かりました。つまり来世続けて修める必要もありません。この考えは正しいでしょうか？
師：つまり今世で修煉してできず、来世また続けて修煉しても、もう法輪大法はないので、修煉する必要もないということですね。しかし、あなたがこの問題を出した以上、まだ修煉する気持ちがあるということなので、精進してください。安心して真に修煉してください。まだ何か放棄できないのでしょうか？ 宇宙に現れた全ては偶然ではありません。これほど大きな出来事が人類社会に現れましたが、それは偶然でしょうか？ 人類の未来のことを私は話してはいけません。みなそれに執着して大法を学びに来るからです。それは即ち執着心を抱きながら学びに来ることです。法に対する理解の欠如が精進できない原因だと思います。この問題を解決する方法は多く本を読むことです。本を読んでも、せいぜいあなたの時間を使うだけで、あなたの筋骨を労せしめ、あなたの心志を苦しめることもありません。本を多く読んで、問題を解決してから、また精進できるか、修めることができるか見てみましよう。
弟子：香港の学習者から師父にご挨拶を申し上げます！
香港のマスコミの記者が師父および法輪大法について、でたらめな報道をしたことに対し非常に胸が痛みます。既にマスコミに誤って歪曲された報道を糾すよう公開状を出しました。シドニーとニュージーランドで、皆さんは師父の説法を聞いた後、師父に従って法輪大法の修煉の道を歩み、真に修煉し法を広めようとさらに固く決意しました。
師：ありがとうございます！（拍手） 法輪大法は世界の全ての人に本を与え、中国の十数億人全てに本を与えてから、その人の置かれるべき位置を判断することはできません。人間には分かっている一面があり、分かっていない一面もあります。表面上分からなくても、実は分かっている一面があります。法輪大法の真・善・忍という文字が人に伝わった時、その人に一念が生じるはずです。その時の念によってその人の将来、位置を決めます。どのように報道しても、どのようにしても、昨日既に話したように世界の隅々まで法輪大法が伝わったのです。全ての人はこのことについて一念が生じるのです。ただで済むことではありません。これほど厳粛な大法ですが、皆さん考えてみてください。記者が何かを書けば、自分がした全てに責任を持たなければなりません。これだけでなく、常人社会の全ての人、全ての生命は未来に自分がした全てに必ず責任を持つことになります。これは絶対の真理です。しかも確かなことです。大法を攻撃することは、ただで済むことではありません。人間の命も大法によって造り出されたからです。これまで反対していたら、その人はどこへ行くのでしょうか？
弟子：『洪吟』を読んで、涙が絶えません。大変勉強になりました。これは修煉のもう一冊の大変貴重な宝物です。
師：この本に書いたのは修煉と法に関係あることです。ですから、皆さんが読めば皆さんの向上に役立つと考え、出版しました。
弟子：北京で起こったことに対して私たちは忍に徹し、堅実に大法を修煉し続けるべきです。
師：自らを修煉することができれば、もちろん正しいのです。邪法と言われても気にかけなければ、それはおかしいのです。全ての学習者はみな大法の中で修煉して、その貴重さが分かっています。大法を大切にすることは自分を大切にすることです。皆さんが大法を学ぶ過程で、いつも試練があります。夢の中の試練にしても、職場や実生活の中の関門にしても、しばらく学んだら着実に身に付いたかどうか、しっかり学んだかどうか小テストのように、試験で試してみます。しかし、皆さんに教えますが、最後になって大法の中で圓満成就する時、試験があります。
弟子：世々にわたって伝わる病気の遺伝子を取り除いたら、このことに関わり操作した者、またそれで生まれた子どもにとって、この空間と別の空間において得と失の問題がありますか？
師：どう話したらいいでしょうか？ あなたの力は他の空間に及ぶことはできません。人間は生命の領域を絶えず探求していますが、分かっているのは分子で構成された人類の最も表面的な身体の情況にすぎません。生命を構成する最も本質的な原因は、人間にとって永遠に分からないのです。人類の生命、生命が一体どういうものか調べようとしても、それは人類にとって永遠に、永遠に謎のままです。これは絶対に人類に知らせることはありません。病気の遺伝子を取り除いたら、人間が病気に罹らなくなるということではありません。人体には元々病気を起こす要素が存在しています。同時に、科学者も気付いたのですが、多くの病はこれらの疾病の因子によって引き起こされたのではありません。ですから、人が病気から免れようと思っても不可能です。
修煉の角度から言うと、ある人がもし病気に罹ることがなければ、死後必ず地獄に落ちるのです。なぜでしょうか？ 人が業ばかり造ってそれを償わなければ、業が多く溜まってしまうからです。ですから、人には病気があり、苦痛があり、日常生活の中で厄介なことにぶつかり、難関があり、苦しい時があります。これらの全てが人の業を滅しているのです。特に、病気に罹った時、業がより多く滅せられるのです。それでは、病気に罹ることはよいことでしょうか？ もちろんそうではありません。悪事をしなければ、病気が少なくなります。それでは遺伝子などを取り除かなくてもいいのでしょうか？ 実は人間がもし何かをしようとすれば、しても構いませんが、それは常人のことです。私はただ皆さんに一つの理を話しただけです。人間はどうしても何かを探求し、いわゆる発展を遂げたいと思い、変異した心がどうしても存在しているので、思うようにすればいいのです。現在の科学は生活の全ての領域、細かい領域の隅々まで貫いているからです。一切はそのために生きており、存在しているようです。それをすればいいのです。今日の人間はこのような生存状態であり、それはあなたの仕事です。携わっていれば、できるだけきちんと仕上げたほうがいいと思います。これは何の問題もありません。
これらのことの得と失については、これは修煉と関係のないことで、あなたの仕事です。仕事と修煉は分かれており、別のことです。仕事で修煉を代替することはできませんが、修煉における心性と状態は、仕事及び全てのことに対する態度に反映されるのです。
弟子：もし宇宙が秩序のある系統で、エネルギーが無限であれば、現在の混沌とした学説は、どのように宇宙が按排した系統に適応するのでしょうか？
師：人間のこのところがいくら混乱し、学説がいくら多くても、昔古代の中国にも諸子百家があり、近代に各種の哲学や宗教の学説がありましたが、どんなに説いてもみなこの次元のものです。宇宙に何の影響も与えられません。このような例をあげると、人を罵るように聞こえますが、そうではありません。私はただ例をあげているだけです。ゴミからは、どうしてもいろいろな臭いが出てきます。出さないわけにはいきません。ですから宇宙と直接関係がありません。ただ人間のところが混乱している現れです。混乱の中で、人の心を見ます。混乱の中で、誰がまだ正念を持っているかを見るのです。
弟子：私は八時間二十分坐禅したことがあります。それからいつも足を引きずりながら歩いています。今はもう大分良くなりましたが、私は本当に間違ったのでしょうか？
師：八時間あまり坐禅するのは試してみたいだけの問題ではありません。煉功を自分の能力の範囲内で、できるだけ多くするのは良いことです。限界を超えて、どうしても長く坐禅し、どうしても何かをしようとすれば、もちろん修煉という気持ちは非常に素晴らしいのですが、これはまたもう一種の執着ではありませんか？ もし坐禅そのものに執着があれば、多分あなたに悟らせ、分からせる要素をもたらしているかもしれません。ですから、皆さんは修煉しても、いかなる執着心も抱かないでください。どうしても何かの一番になりたいとか、私はどうしても他の誰よりも長く坐禅したいとか、或いは他の何かの執着心を起こしたら必ず逆効果になります。大法修煉において執着心を生み出すようなことは決してありません。執着心を取り除くしかありません。
もし長く修煉して、自然にこれほど長く坐禅ができ、時間もあり、家で別にすることもなく、坐禅がついこれほど長くなってしまったのであれば、それでもいいと思います。しかし、また一つ問題があると思います。私が以前話したように、私たちの大法は長時間禅定に入ったまま修煉することを提唱しません。本を多く読み、法を多く学び、意識がはっきりしている状態で心を修煉し、法に基づいて向上しなければなりません。修煉の動作は圓満成就の補助的手段にすぎません。この八時間を法を学ぶことにかけたら、大いに向上できると思います。実は以前皆さんにお話したように、この法を伝えた当初、「常人社会の状態にいる人はどう修煉すべきか」について既に考慮したのです。時間がきつく、仕事で忙しい人は間違いなく長く坐禅する時間がありません。
実はこのことについて既に話したことがあります。三十分しか坐禅する時間がなくても、落ちこぼれさせてはいけません。煉功の動作の中で解決すべき問題は取り残してはいけません。これはこのような形式の修煉に適応するためです。もしみな毎日八時間坐禅したら、常人社会の仕事をする人もいなくなり、周りの人からも理解されません。これはいけません。私は一つの道理について説いています。こうしてはいけない、ああしてはいけないと言っているのではありません。もし時間的に非常に余裕があり、自然に長く坐禅できれば、坐禅しても私は反対しません。つまりいかなることに対しても執着心を抱きながらしてはいけません。
私の考え方はおおむね東洋人的ですが、先ほどのように話し、いつも弁証法的に話していますが、白人の学習者は分かったでしょうか？ 皆さん分かったのでしょうか？（拍手） 良かったです。私が説法する時の考え方はいつも東洋人のスタイルなので、皆さんにちょっと尋ねてみたのです。
弟子：三界内で形成された生命は修煉によって三界を突破しようとしても至難なのでしょうか？
師：そうとは限りません。今までの修煉では非常に難しく、完全にできないとも言えます。衆生を済度するというのは、実は自分の世界から来た人を済度しているのです。釈迦牟尼佛とイエスが降りて来て人を済度しましたが、彼らの人種の範囲内であれば、誰でも済度するのです。しかし、それにもある程度の限度があります。現在宇宙の全ての生命に対して、彼らの位置を新たに定めています。ですから、このことに関してはまだ機会があると思います。その生命がこの全てにどう対処するかにかかっています。
弟子：大法は佛家、道家と奇門の法理を含んでいますが、他の如来が実証し悟った法理は私たちに指導作用があるのでしょうか？
師：ありません。大法は全てを内包し覆っていますが、いかなる小道、小法門或いはいかなる如来の理も加えてはいけません。そうすれば、あなたの悟りをずらすに決まっています。それらのものは宇宙大法と比べものにならないのです。異なる次元における認識や果位は、全て大法によって造成されたのです。皆さんが大法の中で修煉して得た全ての中に、自分自身が法に対し悟ったものがありますが、それは即ち皆さんが得た果位です。
ちなみに皆さんに言っておきますが、来場した人の中に、初めて来た人もいます。まだ私の本を読んだことがなく、大法の学習者或いは親戚に連れられて来たのです。ここに座ることができるのは多分みな縁だと思います。しかし、皆さんに教えますが、あなた達が提出した質問に答える時間はありません。なぜでしょうか？ 私がここに来るのは容易なことではなく、彼らも何年かに一度法会を開き、修煉の中でぶつかった多くの問題を私に解答してもらいたいのです。ですから、この時間は修煉者にとって非常に貴重なのです。私はこの時間をあなた達にさいてあげるわけにはいきません。どうかお許しください。なぜでしょうか？ あなた達からの質問は、往々にして常人に関することです。しかし人類社会のことに私は触れません。先ほど、もし先生がそれほど有能であれば、どうして国の経済をよく発展させないのでしょうか、という質問を出した人もいました。人類社会の発展が規律に則って進んでいることは誰にも分かっています。どの時期に来たらどうなるべきか全て神が定めるのです。佛、道、神はみなこの全てを守っています。決して勝手にしてはいけないのです。もしこんなに多くの神が自分勝手にしたら、経済を発展させるどころか、とっくに天下は乱れてしまっているはずです。
しかし、出された質問からみると、第一にこの人は修煉者ではありません。第二に挑発しているようです。第三に彼は常人の基点から物事を考えています。人間が何かを成し遂げたければ、神はそれをしてあげなければならないのでしょうか？ 人間が何かを成し遂げたければ、天はそうしてあげなければならないのでしょうか？ 神は人間の指示に従わなければならないのでしょうか？ あなたは国の経済が良くなることが大事だと思っていますが、神は他のことをもっと重要視していることがお分かりでしょうか！ 人に福がないのは道徳が堕落し、人の心が悪くなったからです。もし人の心が良くなると、福が舞い降りて国も繁栄してくるのです。これらの道理があなたに分かりますか？！ 人は既にここまで悪くなったのに、まだあれこれ欲しがっていますが、誰がそんなものを与えてくれるでしょうか？！ ここで、どの民族どの国に対して言っているのではありません。私は一つの普遍的な法理を説いているのです。この理なのです。人は福を持ちたければ、業力を減らし、大きな徳があって、はじめて豊かになります。つまりまず人の心が善に向かい、業力が少なくならなければなりません。そうでなければ、経済が発展しないだけでなく、天災や人災が相次いでやってくるのです。しかし、常人は悟りません。この全てが既に按排されているとは知らないのです。常人はやりたければ、できると思っているのです。
弟子：この世に専ら悪事を働く悪人も定められているからといって、彼らを許すことができるでしょうか？
師：できません。全てが定められているというのは、人の生命が順序よく按排されていることを指しています。法の中で既に話したと思いますが、二通りの場合があり、人の運命を変え、按排を変えることができるのです。一つは修煉の道に入ることです。あなたの生涯に本来修煉ということはないので、あなたの生命の全てを新たに段取りしてあげなければなりません。もう一つは悪事を働くことで、運命を変えることができます。絶えず悪事をすると、その人の一生の運命まで変わってしまいます。もし、悪事をしなければ、業を造ることもありません。ですから、悪事を働けば、運命が変わり、先天的な按排を変えることができますが、行なった全てを償いながら全ての次元で消滅される羽目になります。修煉は人生を変えることができますが、これ以外何の方法もありません。
弟子：『轉法輪』を読む時、奥深い理を読んでもすぐ忘れてしまいます。説法のテープも聞いた後、全て忘れてしまうのです。
師：これも正常なことです。一つは修煉を始める時、頭の中に良くないものが多すぎたからです。もう一つは法を得た一面が覚えたからです。つまり、修めてできた部分は修煉するにつれ、向上の速度が速ければ速いほど、速く隔離されるのです。できたらすぐ隔離され、隔離された途端、また基準に達していない部分と通じなくなります。ですから全て忘れたように感じます。つまりその部分は合格し、基準に到達して既に向こうの空間に行き、法の要求に達したので昇華したのです。昇華したその部分は神なので、決して人間と混在してはいけません。もちろんこれは必ずしもそうではありません。昔、山や森の奥で修煉している人は常人社会と接触しないため、そうではなかったのです。しかし大法弟子は常人社会で修煉しています。神の一面が常人と同じようにすることは、絶対許されないので、隔離するのです。あなたの人間としての一面は良いことをしても悪いことをしても、修めてできた一面は動くことはなく、常人のことに一切参与しないのです。これで、あなたの修めてできた部分は下へ落ちることなく、絶えず上へ上へと向上していくことが保障されます。これは最も良い方法です。
ですから、時にはまた忘れたような感じがして、或いはこの関門を既に乗り越えたのに、しばらく経つと、また同じ執着心がどうして現れるのでしょうか？ つまり修めてできた部分、基準に達した部分は既に隔離されたからです。しかし、完全にそうでもありません。絶えず堅実に修煉しているうちに、人としての最も表面的な部分はますます変わり、覚えられる法の内容も多くなります。ですから、それはある時期に出会う問題、現れてくる情況なので、正常なことです。
弟子：最近ますますしゃべりたくなくなり、いかなることも淡々としています。またよく物事を忘れたりすることもあります。この状態は正しいでしょうか？
師：物事を忘れるのはまた別の情況があります。皆さんは常人の中で生活しており、特に中国では多くの人が他人と腹を探り合い、人と人とのトラブルに頭を使っています。そうなれば、人の思想と考えは非常に悪くなります。修煉者の考えに絶対相応しくないのです。人間は既に癖になりました。物事を考えるとすぐそちらに頭をまわしてしまい、悪い念が生じるのです。どうしたらいいでしょうか？ 私は皆さんのその部分の思想をまず閉鎖し、あまり活発にさせないようにします。良い考えの部分を活発にさせるのです。そうすると、この期間中、物事を忘れっぽくなります。これはあなたのためです。その思想が働くと、悪い念が生じるのです。これは絶対いけないことです。その悪さの程度を言っているのではなく、その考えが間違っているからです。頭が働くと、すぐこのような考えが出てくるのです。ですから、それを変えないといけません。一時期、物事を忘れやすくなるのは、皆さんの修煉のためにそうしたのです。しかし、仕事と勉強に影響することはありません。もし自分がしていることが変だと気付いたら、それは恐らくあなたの向上に関係しているのでしょう。法理は絶えず昇華しているのです。いま悟っているのは正しくても、向上したらそれは必ずしも正しいことではないと気付くでしょう。さらに向上したら、つい先ほど悟ったことがまたそれほど正しくなくなります。多分このような状態です。ですから、高い次元へ修煉すればするほど正しくなるのです。
弟子：修煉は生命の本源から圓満成就に至るのですが、功柱は頭のてっぺんから上へ伸び、圓満成就に至ります。この二つの過程の間にどういう関係があるのでしょうか？
師：高エネルギー物質で本体の身体が変わるのです。大覚者は極めて大きなエネルギーを備えています。修煉の過程におけるエネルギーの現れは功柱です。これは修煉者に法が外観として現れた一部です。それは二つの存在形式です。自分自身の分子の変化を含め、修煉に必要な全てはこのエネルギーに頼っているのです。エネルギーは全てを変えることができます。大法修煉は生命の最もミクロなところから始まりますが、修煉者の表面も変化しつつあります。ただその比率は低く、多分、百分の一ぐらいです。
弟子：修煉は人間のこの世の身体が働いています。法理もますます理解できるようになり、求めずとも自ずと得ます。このような認識は正しいでしょうか？
師：正しいです！ この状態は非常にいいのです。この状態に到達したら非常に楽に感じ、落ち着きます。間断なく精進するにつれ、法理に対してもますます理解し、修煉もだんだん簡単になります。多くの物事を考える時、常人のように複雑に考えるのではなく、一目瞭然です。常人に何かのトラブルが起きた時、言い争って誰も譲らないのです。しかし、あなたが彼らの論争に身を置かず、冷静な目で当事者を眺めると、良し悪しを判断することができます。もしあなたが常人から離れて彼らの言い争いを見ると、当事者がそれほどしゃべらなくてもあなたには何でも分かってしまいます。どうしてこんなつまらないことで言い争うのだろうと感じるのです。一目瞭然で分かってしまうのです。
弟子：私は既に年なので関節が硬く、結跏趺坐がなかなかできないのです。半跏趺坐で坐禅することもできません。ですから、あぐらをかいて煉功しています。
師：修煉はどんな年齢の人にとっても問題ありません。年配者が修煉し難いという問題はありません。年齢には関係ないのです。法に対する理解はいくら年配者でも年少の人でもできます。坐禅のことに至っては、もちろん年配者に私はこのことに関して別に配慮します。これまで坐禅することのなかった人は関節や筋がこれほど伸びたことがなかったのかもしれません。どうしましょう？ ゆっくり煉功し、焦らないでください。最終的にできると思います。八十、九十に近い人で坐禅したことのない人でもできたのです。煉功を続けてみてください。自信を持ってください。昔の修煉者が八十、九十、百歳以上になってからやっと得道したのはごく普通のことです。
弟子：これからの人類は大法を知ることはありませんが、但し『法定』という経文の中で、「千秋万代も私が自ら皆さんに残したこの道を歩まないと圓満成就できません」と書いてありますが……。
師：皆さんに法を説く時、人類の言葉で説くしかありません。この法は宇宙の各次元において永遠に変わらないものです。永遠に変えてはいけません。ですから、この宇宙大法は永遠に不壊のものです。しかもそれは自らを修繕していく能力があり、絶えず自ら圓容し、永遠に不壊のように維持されます。皆さんもご存知のように、人間はこれほど大きな法を聞く資格がないのです。釈迦牟尼佛は真の法を説かないのではなく、イエスが人間に明白に法を説きたくないのではなく、人間はそれしか聞くことができないのです。人間が神佛の理を知ってしまってはいけないのです。私は今日皆さんに多くの天機を話しましたが、皆さんが圓満成就したら、それは人間に説いたのではなく、神に教えたのです。
圓満成就できない人については、将来彼の記憶を拭い去るので、あらゆることを知られてはいけません。また大法修煉者の中に法輪世界に行く人もおり、またこの一門のものを含んでいます。ですから将来人間に教えるかどうかはこれからのことです。しかし大法そのものと私については、これからの人類は知ることができません。神話のように人々は長く伝えていきますが、最終的にこの次元の生命の位置を決める時、人々に残した大きな教訓をしっかり覚えるのです。
弟子：法輪功は真･善･忍を重んじますが、天津で起きた法輪功修煉者への不公平な事件に対しても忍をすべきでしょうか？
師：このことについて既に皆さんに話したので、これ以上話したくありません。忍は修煉者の一切の行為の中に現れますが、行為を起こさないということではありません。これほど大きな法が随意に破壊されているのであれば、意見を訴えに行くべきではありませんか？ もう一度皆さんに教えますが、学習者は抗議やデモをしに北京に行ったのではなく、彼らはスローガンもシュプレヒコールもなく、悪意もなく、全て善なる念に基づいて国の指導者に真実を訴えに行ったのです。このようなことはすべきだと思います。彼らは大法の修煉者に不公平なことをされたら、あたかも自分自身が不公平なことをされたように思っています。彼らが邪だと言ったら、即ち自分が邪だと言われているような具合です。全ての人はこのように感じているので、みな大法の名を糾そうとして、国の指導者に訴えに行ったのです。つまりこのような気持ちです。間違っていません！ 行った人は多かったでしょうか？ 私に言わせると多くありません。一億人が煉功しているのですから、みな行ったら、それは大変なことになります。北京でも収容できません。全国に一億人もいるのに、一万人しか行かなかったのをどうして多いと思いますか？ もし本当に邪教と決め付けられたら、行く人は一万人を越えると思います。政府に真実を訴えに行くのは間違っていますか？ 間違っていません！（拍手）
私たちは政府に反対せず、政治にも参与せず、みな良い人を目指しています。それでも間違っていると言うのでしょうか？ それでも邪だと言うのでしょうか？ もし、みんなが常人と同じように振る舞っていれば、何を言われても何も気にならないかもしれません。しかし、彼らは本当に良い人として生きているのに、さらに邪だと言われたのですから、胸が痛むのではありませんか？
弟子：善なる心の多少は、先天の生命のいる次元によって決められているのでしょうか？
師：善なる心は実は先天の本性です。この世では人の善良な先天の本性の現れとしか言いようがありません。完全に動物やその他の生物から転生した人間とは違いがあります。人間として善なる心は誰にもあります。全ての生命はそれがある境地で形成された時、そのレベルの境地の基準に符合しているのです。ただ後天的に形成された各種の観念は常人の中で、常人社会で立脚するために、絶えず自己を保護し、自分の利益を守り、他人を傷つけているので、善の心も徐々に失ってしまいました。
弟子：佛は最も次元が高く、人類は最も次元が低いのですが、佛から人間までの間にどのぐらいの次元があるのでしょうか？
師：あまり法を学んでいないようです。宇宙の構造について私は学習者に既に幾度となく話したので、本を読んでください。言い出すと、非常に大きなことになり、長く話さなければなりません。一言で言い尽くせません。佛は最も次元が高いのではなく、あなたが想像したようなものではありません。昔、最も次元の高い神は無形であり、形体がありません。形体のある神は宇宙全体から見れば、中層か下層にいます。上層以上にいる比類ないほど厖大な神は無形で、瀰漫（びまん）状の物質のようです。しかし、彼には思想があり、命があるのです。次元が高ければ高いほどエネルギーが強く、力が大きいのです。また次元が高いほど智慧も大きいのです。
弟子：煉功して半年になります。まだ何も煉功の反応や状態が現れません。これは師父が私を構ってくださっていないということでしょうか？ 時には自分が大根器の人かとも思うのですが、こんな考え方をしていいでしょうか？
師：あなたにあれこれの考えがあっても全く構いません。ただし、これらの考えに執着してはいけません。考えたらそれを過ぎたことにしておくのです。それぞれの修煉の道にはそれなりの按排があるので、ひたすら修煉してください。大法は衆生に開かれています。弟子になった人の面倒を見なければ、それは私の問題になります。本当のところ、あなたは法理が分かり、その中で修めることができますが、変化した部分を感じとれないのです。それはあなたが修煉していないということではありません。なぜなら、ある人はとても敏感で、ある人は敏感でないのです。人の修煉の状態は同じではありません。さらにそれは大根器の人かもしれず、違うかもしれません。ですからどんな情況もあり得るのです。
弟子：天人の次元まで修煉した人は肉体が死亡してから、はじめて彼の行くべきところへ行くのですか？
師：三界内の天人は最大の一層の分子粒子で構成された身体を持っておらず、人の次元の粒子よりミクロ的な粒子で構成されています。ですから、天人はこの次元の身体を持っていません。しかし三界内では圓満成就にならず、三界を出なければ圓満成就できないと私は説いています。本当のところ、人によってはその行ないが良く、つまり常人の中での良い人で、業力もわりと少なく、或いは良いことをたくさん行なった人は、修煉しなくても三界の異なる次元に行き、天人になることもあり得ます。これには修煉はいりません。ただし年月が経つとまた、輪廻して下へ下りて来ます。小道の修煉に至っては、三界から出られないのは別の原因ですが、それは小道のことで、その人たちのことは構いません。
弟子：物事に対処する時に主体性がなく、すぐ人に影響されますが、これは自分の精進が足りないということでしょうか？
師：それは理性の問題で、修煉者としては事を為す時、正念による主体性が必要です。
弟子：仕事をしっかりこなすことと修煉は関係ありますか？
師：あなたが常人の中のことをしている時、どのようによりよく行なうべきかは、もし心性の問題に関係していなければ、ただ仕事の能力の問題であり、それは修煉とは関係ありません。もしあなたが直面している問題に心性上の問題が伴っていれば、つまりあなたのすることは、良いことにも悪いことにもなる可能性があるので、できるだけ修煉者の基準に照らして行なうべきです。
弟子：高エネルギー物質に転化された身体、或いは部分的に転化した身体は、まだ物質空間の客観的な規律や制約を受けるでしょうか？
師：完全に転化された後は受けません。まだ転化されていない部分があれば人類空間の影響を受けるので、そのため、彼はこの空間の制約を受ける可能性があります。
弟子：身体を温める食べ物を食べるとのぼせ、その後、身体が冷えると咳が出ます。食べ過ぎると太ります。
師：これは常人の提出する質問のようです。修煉者とは全く違います。なぜなら修煉者は自ら放ったエネルギーによって、意識的にも無意識的にも身体の状態を変えることができるので、常人とは違いがあるのです。修煉者が身体を温めるものを食べることを恐れるのは一つの執着です。おまけにこのようなことはありません。修煉者として法に基づいて法を認識し、超常の理で己を量るべきです。いつも常人の理で己を量っているようでは、それはおかしいと思います。そうでしょう？ これは心性の問題です。冷えると咳が出ることを恐れるのは常人なので、あなたはまだ修煉していないと分かります。私たち修煉者の身体は最後には浄白体に到り、三界を出て高エネルギー物質で構成された身体になります。そうであれば修煉の中で高い基準で自らを律するべきではないでしょうか？ そこに到達するまで常人の観念で自分を量り律するならば、あなたは永遠に人間のままです。なぜなら到達してもしなくても自分では分からないのですから、高い基準で己を律しなければなりません。
修煉しようと思うなら、試してみてください。かつて冷たい水が飲めなかった学習者は、今は飲んでも大丈夫です。あれこれできなかったことは、今は全て問題ないのです。人が認識したことは人間の観念にすぎません。昨日私が例に挙げましたが、ある学習者の言ったことですが、自動車にぶつかって両方の肩甲骨、他の部分の骨、骨盤も粉砕骨折し、意識を失ったまま病院に送られました。病院ではこの人の回復は難しい、この状態ですから、死後の準備をしてくださいと言われたにもかかわらず、二日目に彼は自分でベッドから降りて歩いて帰りました。病院は理解できませんでした。医者はどうしてこの人が生きていられるのかと言いました。彼は家に戻りました。後に、病院が今この人はどうなっているか知ろうとして、彼に「まだ歩いていますか？」と聞きました。本当はまだ歩けるのかと聞きたかったのです。彼は「いいえ、歩いていません」と答えました。医者は「ほら、私はだめだと言ったでしょう」と言いました。すると、彼は医者に「今は走れます」と言いました。（拍手） 当然人間の観念では理解できません。つまり修煉者は自分が何をすべきか知っていなければなりません。いつまでも自分を常人と混同していてはだめなのです。
弟子：師父は人を済度するためにこれほど大きな門を開かれました。それがなぜ多くの各空間の神に影響したのでしょうか？
師：私が法を正しているからです！ 彼らは法に正される対象になっているからです。全ての生命は自分の未来の生命の位置を新たに決められているのです。
弟子：原稿の中に、師父の本から引用した原文がありますが、どう処理すればいいでしょうか？
師：燃やしてしまって構いません。なぜならあなたは弟子ですから、不敬な心はなく、保存する場所もないからです。特に本を書き写す時、「間違ってしまったものをどう処理すればいいですか？」と聞く人がいます。それも焼却してしまえばいいのです。何の問題もありません。法は文字のその他の空間にあり、人間の火で焼けるものではありません。焼却されてなくなるのは最大粒子で構成された紙とその表面のインクだけです。
弟子：坐禅している時は動くべきではないのですが、もし無意識のうちに身体の構えが変わったら、元の状態に戻してもいいでしょうか？
師：いいです。何の影響も受けません。間違ったと気付いたら、必ず正してください。癖になれば、気機も変わってしまうので、必ず正してください。しかし、これは皆さんの動作を完全に同じ形にし、一人一人の動作に少しの違いもあってはいけないと言っているのではありません。それは不可能です。絶対あり得ないのです。ほぼ要求通りにすればいいのです。できるだけグループで煉功し、動作が揃うようにしてください。
弟子：二時間坐禅する時、球状加持と二つの柱状加持それぞれ三十分で、入定三十分、このようにしていいでしょうか？
師：もし何の邪魔もなく、或いはあなたに時間的な余裕があり、またこれほど長く坐ることができれば、私は反対しません。しかし、日常生活、仕事や学習に影響が出ないようにしてください。同時に、法の学習を第一位にしてください。これらのことはあなた自身で段取りすればいいのです。あなたが間違っているとは言えません。人それぞれに時間の配分があるからです。しかし、くれぐれも法の学習を第一にしてください。
弟子：私は五十七歳です。既に二年余り修煉していますが、まだ生理がきていません。
師：人それぞれの情況は異なりますので、必ずしもそうなるというわけではありませんが、大体そうなるのです。個別のケースについて私は言ってはいけません。もしそれについて何かを言ったら、また普遍性があることになってしまいます。人それぞれの情況は違うので、修煉者としてそれを重く見てはいけません。いつもこのことばかり考えていれば、また一つの執着を形成してしまいます。生理があるかもしれませんが、ないかもしれません。あってもあなたに見せずに、体内で転化してしまうかもしれません。ですから、気にかけるほどのことではありません。あればあり、なければなくてもいいのです。いずれにせよ人によって情況は異なります。それがあったからあなたは修煉でき、ないから修煉できなくなるということではありません。このような概念ではありません。
弟子：私はニュージーランドに住んでいますが、政府の補助金を受けなければ生活できなくなります。これで徳を失うでしょうか？ 中国に帰って修煉したほうがいいでしょうか？
師：どこで修煉しても同じですが、これに対して私は何の要求もありません。生活の問題に至っては、自分で解決できればそれに越したことはありません。できなくても、あなたの間違いとは言えません。この国ではそのような福祉制度があるからです。しかし、解決できるかどうか、どこで修煉するか、もしあなたがこのような情況であれば、それを重くみないほうがいいと私は思います。どこで修煉しても圓満成就できるのです。私は常人の状態に最大限に合わせて修煉してくださいと言いましたが、中の内涵はとても大きいのです。しかし、もしあなたが今そこで修煉したほうがいいと思っていれば、そこで修煉すればいいのです。ただし、私が思うにはもし身体が丈夫であれば、できるだけこの問題を解決してください。年配者であれば、このことを重くみないでください。多くのことは表面的に見えることとは違います。特別の事情があれば、特別に対処します。このことに普遍性がないので、これ以上話したくありません。
弟子：「圓容」という経文の中で「捨て尽くす」と説かれましたが、それは何を指しているのでしょうか？
師：つまりあなたの全ての執着を捨て尽くすということです。執着があれば、それは一つの鎖、一つの関門、あなたを出発させない一本の綱のようなもので、それを断ち切らなければなりません。もちろん、修煉の中で、どのように対処するか、どのようにこの執着を取り除くかについて私は既に説きました。執着心を放棄すると言うのは、物質的なものを何もかも放棄し、みんな乞食になるということではありません。このことについてもう話しませんが、新しい学習者でまだよく分かっていない人は本を読んでください。
弟子：法を正す時期に、一部の高次元の衆生も大法のために何らかの良いことをしたいのですが、かえって障碍になり、彼らも片付けられています。
師：皆さんにお話しますが、衆生が大法からずれてしまったからこそ、法を正しているのです。それでは皆さん考えてください。彼らは大法のために良いことをしたい時、やはり今までの観念を抱いているのではありませんか？ 彼らの基準も従来の基準ではありませんか？ ですから、良いことをするより、むしろ何もしないほうがいいのです。かえって障碍をもたらすかもしれません。無理にすればそれは破壊になります。つまりこの道理です。誰も手伝うことができません。しかし彼らが百パーセント私の要求通りにすれば、問題ありません。それこそ最も偉大なことです。
弟子：『洪吟』の中の「洪微十方看蒼窮」は、先生がミクロから天体を観察されていると理解していいでしょうか？
師：その通りです。「洪微」の「洪」は最大の粒子を指し、あなた達が認識できる粒子を遥かに超えたものです。分かりやすく言えば、巨大な宇宙の果てというのは大きな球体になっているのではありませんか？ それも粒子です。宇宙の衆生や宇宙の状態を見る方式は、人が物体を見るという方式と同じではなく、違う見方です。微は極めてミクロという意味なので、その「洪微」は最もミクロという意味があります。洪もそれ自身が洪大であることを表し、「洪微十方」とは最大のところを見て、さらに最もミクロなところも見ると同時に、最も広いところまで見なければならないということです。佛家の十方世界に対する概念は即ち、上下、四方八方を含めてこれを十方とするという意味です。一目で全て見渡さなければなりません。「洪微十方看蒼窮」は天体を理解して見ようとすれば、即ちこのように見なければならないのです。当然、理解できるところまで理解すればいいので、あまり多く解説しません。
弟子：ある人が職場で法を広める時、相手からもしあなたの病気が治ったらすぐに大法を学ぶと言われたので、その責任者が病院で検査を受けたところ、結果はよくなく、大変困惑しています。
師：これについてはあなたの心性の面で探してください。この質問を見れば今まで法を学ぶことが十分ではないと分かります。あなたの質問は表面的には簡単で、これほど長い間煉功しており、本来良い事をしようとしているのに、どうして人にそれを実証できないのでしょうか？ それほど簡単なことではないのです。修煉はあなたの向上、あなたの執着心を取り除くことが一番大切です。他の人に法を得させるのは他の人のことで、二の次であり、あくまでもあなたの向上が一番大切なのです。いかなることをするにせよ、本人の向上を離れて行なってはいけません。ですから、こういう状況に出会ったら心性の面から足りないところを探してください。あなたに病気の状態がなく、しかも長いこと薬も飲んでおらず、ずっととても良いと感じています。もし病気があれば、それはどういう状態でしょうか？ 病気があれば、仕事や生活や学習に影響します。普段、気分が良くなければそれこそ病気があるということではありませんか？ ずっと一抹の不安を抱き、或いは何かの強い心があれば診断の時、仮の症状が出てくることもあり得るのです。そうなる可能性は高いのです。修煉は本当に厳粛なのです。というのも、それは最も厳粛なことだからです。別の視点から見れば、その人はあなたの病気が良くなれば学びに来ると言っていますが、それはどんな考えで来るのですか？ 私たちが必要なのは法輪大法の修煉者です。
弟子：私が中国語を教えている子ども達に、法輪大法を学ばせようと思っています。しかしそれによって何らかの危険が生じないかと心配しています。
師：絶対に危険はありません。人にとって良いことがあるだけです。子どもには大人にあるような業力の問題や関を越えるということは起こりません。子どもには子どもの状態があり、そういうことはあり得ないのです。
弟子：修煉者は歯の治療や入れ歯をしてもいいでしょうか？
師：それは問題ありません。あなたの身体の表面に変化が起こる前に、壊れた歯はみっともないので治しておこうと思うのは、何の問題もありません。それは私たちが衣服を身に着けるのと同じで、身に付けるものはきちんとしていなければならないのと同じ道理です。
弟子：師父にお尋ねしたいのですが、有為と無為についてどう捉えればいいでしょうか？
師：この問題については既に話しました。私たちの大法の修煉の中での有為、無為と、過去の修煉で言っていることは違います。過去のものは一切の行為が全て有為であり、食事をするのも道を歩くのも、全て有為であると見なしていました。ですから長期にわたって入定し動かないのです。即ち坐禅することです。これを無為と見なしていたのです。しかし、私の説いた無為は今日の大法の修煉方式です。みな常人社会で生活しているので、何もしないわけにはいきません。ですから、私たちが説いた最も良い向上の方式は、つまり人心の向上です。これこそ最も根本的なところです。昔の人が説いた無為や苦修もいいのですが、その最終目的も人心の向上なのです。しかし、私は今日人心を直接指し、直接人心の向上を量るので、大法の修煉が最も速いのです。
大法の説いた無為とは自ら苦を探し、自分に修煉方式を手配したり、どうしても自分が良いと思っていることをしたり、或いは自ら難を探すとか、どうしても何かをしようとすることなどをしないことであり、これらは全て有為のことなのです。これらの問題について皆さんはできる限り無為を保ち、自然にまかせて修煉してください。仕事をするのであれば仕事をし、本を読むのであれば本を読み、煉功するなら煉功するのです。現れてくる問題については、修煉の中に現れて自らを向上させるためだと分かっていなければなりません。絶えず自らを向上させ、絶えず本を読むことが精進なのです。その他、あなたが自分にとって良いと思い、有益だと思って追求することは、もしかすると障碍になるかもしれません。ですから、これらの問題についての私の認識は、大法を修煉する人として、語るべきでないことは語らず、するべきでないことはしないことが即ち無為なのです。
弟子：法を学んでいる時、師父がなぜそういう形で説かれたのか悟ることがあります。このようなことが自然に現れるのは正常でしょうか？
師：それは修煉の中の正常な状態で、大体現れてくるのです。私が法を説く時の一つの特徴は、質問に答えている時、多くの人にとっては普遍性がなく、ただ一人二人だけの問題、或いは大した意味のない問題であれば、その答えは往々にして質問に対する答えではありません。本当のところ私は法を説いているので、無駄な話をするわけにはいきません。説いたことは残るもので、衆生全てが聴くのです。ですから既に分かっている問題をもとにして、その問題に答えるわけにはいかないのです。私はその質問を借りて、その他の問題、さらに多くの人、さらに多くの生命に分かって欲しい問題について説いています。質問に答えている中で、私はあなたの質問をまだ読み終えていないうちに、あなたが既に分かったことに気付き、あなたが既に分かったから、私はその質問を最後まで読む必要もなく、その質問を借りてその他の問題を説きます。往々にしてこういうことです。ですから私の説き方は常人の質疑応答とは違います。
弟子：時に悟りが天体宇宙での物質生命の存在の道理や運動の規律に及びますが、この種の理解と未来の果位に本質的な区別はあるのでしょうか？
師：それはある現象の思想の中での表現であり、よくあることです。多くの学習者は法を学ぶ時、異なる次元に現れる法理を会得できます。しかし、それを語ることはできません。一旦口に出してしまうとその偉大さはさほどでもなくなり、常人の道理に似たものになってしまいます。というのは、高い次元の法は人の言葉では語れないからです。私があなた達に説いているのは大まかな話で、法理の本当の現れはそういうものではありません。ですから時に皆さんがある次元の法理を真に悟ることができれば、豁然として明らかになります。これは本当に向上し、理解し、昇華したことです。
皆さんが法理の中で悟った多くの問題は往々にして正しいのです。執着心を抱くことなく悟りに到れば全て正しいのです。ただし、ある情況の下で抱いた執着心を放さず、無理に自分が執着していることに言い訳を探そうとするのであれば、その執着により思想業力は偽の現象を現しますが、それは法理の中から現れるのではありません。ですからこれは偽物です。何の執着心も持たず何の観念も抱かなければ、はじめて本当の法理をみることができるのです。たとえ、何らかの執着心をもって大法を量ろうとし、ここで言っていることは正しい、あれは正しくない、これは同意するが、あれは別の考えがあると思えば、何もみることができません。ですから法は厳粛なもので、法理、佛理が人に推し量られることは許されません。そのため、見ることができないのです。あなたが実感したこと或いは悟ったことは、あなたの異なる次元において感じた状態、あなたの最終的な果位とはやはり隔たりがあるのです。そうでなければ、あなたが今日質問しなくても何でも分かるはずです。ですからそれはただ異なる境地、異なる次元で知り得た法理の具体的な体現なのです。
弟子：師父にお伺いしますが、なぜ新しい煉功音楽を作られたのでしょうか？ 白人の学習者はあまりなじまないと感じているのですが？
師：それはマスターテープがすでに磨耗してだめになったので新しく作ったのです。持っていたマスターテープが全て使えなくなってしまいました。何回も複製したので品質が悪くなりました。ですから皆さんが手に入れたテープはもっとよくないかもしれません。この問題があったので新しく作製したのです。
もし、あまりなじまないのであれば、元のテープを使って聞いても結構です。何の問題もありません。新しいものを使っても結構です。しかし、新しく作ったものは皆さんも音声がきれいだと感じています。新しく作ったので原版もきれいです。ですから聴いてみれば、そのほうがはっきりしているのは間違いありません。こういうわけです。ただし煉功に当たってどう感じるかは、修煉の実質上なんら違いはありません。
弟子：師父に超物質について話していただきたいのです。
師：これについて話すわけにはいきません。仮に私が話してしまうと、将来人はその空間を開くことができてしまうかもしれません。人がその空間を開くことは許されないことであり、それを知ることも許されません。
弟子：私は中国語が分からないので、翻訳が正しいかどうか分からないのですが？
師：中国語の分からない人は中国語の分かる学習者に聞いてみて、それがどういう意味かを教えてもらってください。ただし、それはとても難しいことです。九講の内容を全て誰かに翻訳してもらうのは、とても難しいことです。ただし、幸いなことにその録音が既に米国でできており、私の講話に同時通訳をつけたもので、問題はこれで解決しました。
弟子：私は病院で仕事をしているので、毎日病人と接しています。彼らの業力が私に影響することがあるでしょうか？
師：病人の中で、業力がある部位に強く反応している時、その部位に病気があることを現します。実際には、多くの人の業力は非常に大きいのですが、病気として現れず、普段の生活での不幸や気分が優れないことなどに多く現れるのです。つまり至るところに業力があります。これはあなたの修煉に影響はなく、病院の仕事の環境に影響されることもありません。というのは、あなたは修煉して功を得たので、それらの業力から何ら妨害を受けることはありません。
私の記憶では、米国のある学習者は病理検査で細菌を培養していましたが、彼が手にしたガラス片の細菌は全て死んでしまいました。彼の手から発せられたエネルギーが、その細菌を殺してしまったので、そういう情況が起こり得るのです。なぜなら、私たちのエネルギーは即ち功で、功は自ら修煉したものであり、本人の形象と思惟を帯びているからです。ですから、自分の考えの中でこれは実験だから殺す必要はないと考えさえすれば、功がそれを殺すことはないでしょう。これを聞いて学習者によっては心が動じて「このウイルスめ、来たら殺してやる」と毎日考えてしまうかもしれません。決してこのような考えを持たないでください。これは一つの執着を形成してしまうことになります。構わず、自然にあなたを保護するようになります。それはあなたの修煉によってできたものだからです。
弟子：普段は煉功者の基準に基づいて自分を律することができますが、夢の中ではいつも心性上よからぬことをしてしまい、人と言い争ってしまうのです。
師：普段あなた達の意識がはっきりしている時は自らを制御し、うまく行なうことができます。しかし往々にしてこのような制御は、心性の関を完全に越えていないことがあります。面子を捨てられないこともあり、理屈の上ではそうすべきだと思っても、実際の考えの中ではそこに至らないこともあります。それでも、表面の理で理性的に己を制御することができます。しかし、また本当に揺るぎなくこのような行為にまで達していないため、そういう時、夢の中で皆さんを試練するのです。実は、これはあなたにこの方面でもっと努力するように啓示しています。そういう意味です。夢は修煉ではありませんが、皆さんへの試験であり、修煉の試験です。
弟子：人々はいつも、佛、道、神、鬼は迷信だと言っていますが、私たちは法を広める中でどう説明すればいいでしょうか？
師：あなたはそれらについて説明する必要はありません。なぜかというと、あなたが法を広めることは、人に法を得てもらおうということで、押し出そうとしているのではありません。あなたがそのような高い次元の話をすると、人々を追い出すことになります。あなたが始めたばかりの時、最低の次元の理解から始めたはずです。ですから、大法はいかに良い人になるかということから説き始めているので、あなたもそこから話し始めてください。この法は病気治療と健康保持に役立ち、人を高尚な人にならせることができるという道理から説明すべきです。それからの問題はその人が向上していくうちに自然に分かるようになります。いきなりレベルの高すぎる話をすれば、彼らはかえって煉功をやめてしまい、受け入れられないのです。
弟子：悟っていても行動に到りません。これは確信犯になってしまうのでしょうか？
師：それは即ち自らを修煉者と見なしていないことです。とはいえ多くの人が関を越えようとする時、悟りがそれに至らず、後になって冷静に振り返って見て分かることがありますが、これも分かったうちに入れていいのです。ただ、その時はできなかっただけです。それが分かってからも、さらに実行できなければ、それは修煉がしっかりできていないのです。もし、その問題が再び起こった時、正しく対処できれば関を越えたと言えます。もし、分かっているのに越えられなければ、しっかり着実に努力しなければなりません。
弟子：四、五年も修煉してきましたが、どうすれば自分の修煉がどこまで到達しているか知ることができますか？
師：全く感じない人もいます。大切なことは自らを煉功者とすることで、自分は長く生きられるからゆっくり修煉すればいいと思わないでください。修煉もしており、大法から離れず、確かに修煉していますが、それほど努力しておらず、つまり精進していないということで、これではだめです！ 大法は厳粛なもので、そういう心で対処してはいけません。小法や小道にしても、この種の心構えで取り組んではいけません。これは大法ですから、皆さんはこれを大切にすることを知らなければならないのです。大法があなたに与えるものは、小道ではできることではありません。ですから、それにふさわしい心構えで取り組まなければなりません。
弟子：魔性がとても強く、周囲の環境も良くないのですが、どう対処すればいいでしょうか？
師：これは全てあなたの修煉と関係があると思います。あなたの業を滅しているか、或いはあなたの心性を高めるためです。ですから、あなたは正しく対処しなければなりません。困難な情況におかれた人もいますが、あなた達は修煉者ですから、それは皆さんにとって良いことなのです。自分にとって何も良いところがないと思っているのは、常人の考え方で、他人のせいにし、不公平だと思い、自分はそのように扱われるべきではなく、もっと良くされるべきだと思っているからです。しかし、煉功者の立場でみた場合、誰もがみな良くしてくれるのであれば、どのように修煉するのですか？ あなたの心はどのように暴露されるのですか？ どのように向上するのですか？ どのように業を滅するのですか？ こういう問題ではありませんか？ ですから、出遭った全ての魔難に対して、嫌がる心を抱かず、正しく対処すべきです。あなた達は修煉者ですから、私とは違います。もし、誰かが私や大法にこのようなことをしたら、それは法を正すことを阻む邪悪な破壊なのです。
弟子：私の夫は九十七年六月に関に遭い、脳血栓のような状態になりましたが、講法のビデオを見続けました。二十一日後、ベッドから下りることができました。九十八年初め、身体の不便を克服して煉功点に行って煉功し、法の学習をするようになりました。
師：これまで法を学ぶ時、それほど精進していなければ、このような目に遭うことがあります。ただし、既に修煉に入っているので、私も彼を修煉者として扱わなければなりません。本人が精進できなくても、とにかく学び修めているのですから、師父としては彼を修煉者と見なしているのです。脳血栓の後遺症は往々にしてとても重大です。多くの場合、半身不随になってしまいます。しかし、彼の場合とても軽く済んだのです。正しい考えで自らに対処し、病人として対処しなければ、その状態にならなかったと思います。きちんと行なったら、良くなるはずです。また、その方面での業力がとても大きく、そうすることによってその業を消している場合もあります。同時にこのような情況下で、信念を持ち続けることができるかどうかを見ています。その問題もあり得ます。情況によって修煉の状態も変わり、人毎に違います。ただし、私が最も気にしているのは、自らを修煉者と見なすことができるかどうかです。その情況から見ると、彼は法を学び修煉していますが、取り除くべき心がまだあるようです。
もう一つ別の問題があります。もし他の家族も弟子で、このことを重くみたらそれも執着で、その状態を延ばすこともあります。修煉はあなた達を圓満成就させ、あなた達の向上に責任を持っているからです。その人に責任を負い、その人の業を滅すると同時に、あなた達の執着心も取り除かなければなりません。あなたが本当の修煉者で、本当に精進し、どんなことも放下できるのであれば、どうなるかみてください。執拗に放下しなければ、大きな執着になり、かえって他の人にまでその影響が及びます。このことに注意してください。もちろん、私が今話した情況でなかったかもしれず、別の状態かもしれません。つまり執着しないでください。私が説いているのは法理なのです。
弟子：修煉の中で大法の異なる次元においての自分に対する異なる要求に符合するには、どうすればいいでしょうか？
師：とても多くの学習者がこのような考えを持っています。あなたがあの状態の中での自分に対する要求に完璧に達し、あの境地での基準に完全に符合することはとても難しいことです。私はあなたが引き続き常人の中で修煉できるように、常人としての一部分を残したからです。私たちは最も良くない心から始めて、一つずつ取り除いていきます。あるものは一層一層取り除いていきます。一層取ったらまた次の一層があり、取り除けば取り除くほど表面に近づきます。全て取り除けば圓満成就になります。全て取り除かれるまでまだ人としての行為、人としての状態があるのです。これが、私があなた達に与えた常人の中で生活しながら修煉もできる唯一の最も良い方法なのです。常人のものがあるべきならば、今後自分に対して緩めてもいいのでしょうか？ だめです！ 私があなたに説いているのは道理です。あなたは常に精進し、自らに厳しく要求すべきで、それが修煉です。あなたが緩めてしまえば、また修煉ではなくなり、少なくとも精進していないということです。即ちこのような関係です。全ての次元で取り除くべき常人としてのものを全て自分が修め、自分が努力して除去する必要があります。
弟子：法を広める仕事をしている時、どうすれば常人のことを大法の中に混ぜないようにできるでしょうか？
師：常人としての心があるためそれが現れてくる可能性があります。大切なことは執着心、常人の心があると気付いたら、どのように取り除くかが最も重要です。もし何か問題があることに気付き、それを取り除くことができれば、その時に行なったことが最も良く、最も神聖なのです。
弟子：宇宙に生命が誕生してから、下へ落ちない生命はどの次元に属するのでしょうか？ また、どの天国に属しているのでしょうか？
師：この宇宙は茫々として、全てに遍く及ぶものは全て法であり、法が創造した世界であり、あなたが見ることのできる塵埃、砂に比べてさらに多く、数え切れず、量ることもできないほど多いのです。砂の中にも数え切れないほどあるのです。各次元の天体はそれぞれ生命を生み出すことができ、生命の造成は次元や天国を問いません。私は生命が下へ落ちて来たと言いましたが、それは何兆分の一とも言えない情況で、しかも長い歳月の中のことです。天上の生命は計算できないほど多くいますが、地球上に何人がいるというのですか？ 人の考えで理解できることではありません。
弟子：佛がいれば魔がおり、魔がいるので佛を修めることができるのですが、魔が人として生まれてきた場合、悪事を働かなくても消滅されてしまうのですか？
師：この宇宙には魔王がおり、法王もおり、法王は即ち如来佛です。ある次元ではこのようになっており、即ち一種の相生相克の存在形式です。ただし魔はそれほど多くありません。一切のものに遍く及ぶものは全て正の神です。負は正を圧することができないからです。ただそれが存在するだけです。言い換えれば、魔といえども宇宙から生じたもので、魔がいなければあなたは本当に修煉することができません。皆さんもご存知の通り、あなたは常人の中で修煉しています。人は人間の魔性であなたに少なからぬトラブルをもたらすことができます。あなたは絶えず向上し、精進していくのです。あなたが高い次元に到達すると、人はあなたにトラブルをもたらすことができなくなってしまいます。人はあなたがそうなったのをみて、人間としてのものが働かなくなりました。それは弱いもので、あなたは既にある一定の次元で修煉しているからです。ですから、あなたをかき乱すのは人のように見えても魔に動かされているもので、様々な次元の魔が人を動かし、修煉を妨害してあなたに修煉させないようにするのです。しかし、あなたに修煉させないことはかえって業を消し、あなたを向上させる絶好の機会です。このようにこの問題をみています。
魔が宇宙の中で転生したとしても、やはり悪事の限りを尽くすのですが、皆さんもご存知の通り、密教のラマ教の中で修煉する時、魔を修煉する人がいます。なぜ魔も修めなければならないのでしょうか？ 修煉して魔王になるためには常人の七情六欲、各種の執着、人に対する執着を取り除いて、はじめてその境地に到達できるのです。ではどうして魔になってしまうのでしょうか？ 彼は善を修めないので魔王になり、その基準、その境地に達します。しかし、彼は魔王なのです。もし常人の中で悪事の限りを尽くしているのであれば、神から生まれ変わってきた生命であっても、魔から生まれ変わってきた生命であっても、全てが破滅に臨むことになります。つまりこういうことです。たとえば、魔が転生して人になっても、人類を破壊しなければ消滅することはできません。もし法を得られれば、同じく修煉することができ、圓満成就することもできるのです。
弟子：「功が開いた後、再び修煉することはできない」ということは、もはや煉功しなくてもよく、心性が向上しなくてもよいということでしょうか？
師：あなたはすでに自分の果位を実証し悟ったからです。悟りを開けば、それ以後は、もはや人としての考えはなく、全く別の思惟であり、別の存在方式なのです。あなたの境地より下にあるもの全てを見通すことができ、各次元もそれぞれ全て見ることができます。今あなたが人として考えていることとは全く違います。あなたがその果位を悟ったので、修煉は既に終わりました。修煉は生命にとって永遠に続く方式ではなく、人が本来あるべきところへ昇って行く過程であり、生命の永遠の過程ではありません。
弟子：低い次元で功を開いた場合、その次元をどう保てばいいでしょうか？ この一世でさらに上へ修煉することはできるでしょうか？
師：なぜ低い次元で功を開くのですか？ 三界内には果位は全くありません。ただし、私は皆さんが本当に圓満成就できるようにしており、既に悟りを開ける状態に達した人も少なくありませんが、まだ開かせておらず、一人も開いていません。このことは私がまとめて按排しているのです。皆さんの修煉については、基本的にその人の受け入れ能力や持っているものに基づいて按排しているので、とても精確なものです。人の考えでは認識できません。もしあなたがもともと鋼であれば、鉄にすることはありません。
弟子：禅宗の六祖は菩薩ですか？ 彼と神秀との確執は執着なのでしょうか？
師：初果羅漢です。でもこのことは私たちの修煉と何の関係もありません。私はあなたに大法、大道を教えているのに、あなたはどうしても小道のあれこれを尋ねようとしています。達磨自身は佛になっておらず、正果羅漢だったのでその弟子の最高位も羅漢です。佛でなければ、説いた道理が佛理となり得るでしょうか？ 当然違います。達磨にしても、その後をついだ五祖にしても、本当のところ全て面倒を見てくれる佛がいたのです。そうでなければ、羅漢にさえ到達できません。達磨の説いたのは佛法ではなく、自らが悟り得た境地の中の羅漢という果位での道理だからです。
神秀との確執に至っては、修行中での人心の表れです。私は漸悟であれ、頓悟であれ、修煉方法そのものは全て正しいと思います。彼らの置かれたその状態の下では、そうなるはずだと思います。もっとはっきり言えば、一度に分かってしまうか、少しずつ分かっていくかということではありませんか？ 一度に圓満成就に達するか、少しずつ修煉によって圓満成就するかということで、修煉によって圓満成就できさえすれば、正法の修煉である限り、どちらでもいいのです。これは同じ道理ではありませんか？ それはただ修煉法上の争いだっただけです。常人が宗教を擁護するように、人間のところでは、こういうことは正しいのですが、神佛のところでは全て執着心と見なしています。宗教を擁護することをもって修煉し、圓満成就できるのですか？ あなたのどんな心を取り除くことができるのですか？ 何も取り除くことはできず、かえってそれを擁護するという執着を増やしてしまいます。ですから、釈迦牟尼佛は一切の有為の法はうたかたの幻で、全て有為だと言ったのです。宗教を擁護すれば佛を擁護していることになるのではありません。全くそういった概念はなく、人が人間の考えで作り出したものです。
弟子：私たちの中に半ば功を開いた人がいますか？
師：漸悟状態に入っている人がいます。実は、それは半ば功を開いているのです。ただ程度が違うだけです。このような人はたくさんいます。
弟子：私は法輪大法に対する理解が極めて浅い者です。将来佛になりたいという願いを持って修煉しようとしていますが、これは執着でしょうか？
師：当然それは執着です。学生の本分は勉強です。しっかり勉強すれば自然に成績も上がり、大学にも入れます。仕事をするのであれば、しっかりすれば良い成果が得られます。修煉それ自体を考えることは間違っていません。佛になりたいということ自体は、つまり返本帰真であり、それは宇宙生命が最後に戻るべきところです。これが間違いと言えるでしょうか？ 人が家に帰りたいと思うことが間違いであり得るでしょうか？ 間違いではありません。しかし、いつも頭の中で佛になりたい、いつ自分は佛になることができるだろう、どうしても佛になりたいと考えて、そんなに強く思いつめているのであれば、これこそ執着です。
佛教の中の多くのことについて人々は既に分からなくなっています。佛教の古い和尚は既に亡くなり、新しい和尚は文化大革命で長い間還俗し、文化大革命が終わってからまた和尚に戻り、住持になったので、その間に大きな溝ができました。昔の本当の修煉のことが全く分からなくなりました。特に佛教は何回かの法難を経て、最も原始的なものが完全に分からなくなり、理解もできなくなりました。実際のところ、歴代の禅宗は牛の角先に潜ることだと思われています。達磨も六代までしかないと認めますが、その後法はなくなり、彼の法も伝えることはできず、人に影響を及ぼすこともできなくなりました。にもかかわらず、現在の人はまだ禅宗を放そうとしません。六祖慧能の円寂から既に千年が過ぎたので、その後の伝承はもう認められません。今既に六十代も過ぎたのに、人々はまだそれにしがみついています。達磨の説いたものは羅漢の法です。羅漢の法は最も三界に近く、最も低いものです。最も低い法理なので、人のいわゆる哲学理論に近く、人が容易に受け入れることができるのです。ですから、多くの人が哲学の最高の至理を得たかのように感じ、常人の道理として理解しています。今はこういう情況です。
弟子：なぜ衆生に宇宙の根本の大法を知らせるのですか？
師：彼らが圓満成就した後は神になるからです。圓満成就できなかった者は新たな歴史が到来する前に、その位置を配置し直され、更新されたり、歴史に淘汰されたりします。皆さんに教えますが、私は多くの天機を話し、それほど大きな法を説いていますが、本当のところ、私は人間の言葉で大まかに話しているだけで、本当の法理の本質を今のところ皆さんは知らないのです。しかし皆さんが分かっており、知っているのは修煉によってよくできた部分で、それもあなたの次元で知るべき法理の一部ですが、それは決してその次元の全ての現れではありません。人がその真相を知ることは許されず、歴代の宇宙も同じ状況であり、彼らの知り得ることは、彼らの知るべきことだけなのです。
弟子：生命が下へ落ちていくのは、その次元の基準まで修煉できなかったということですか？
師：そうではありません。あなたが修煉してその果位に達することができなかったら、そこに行けるはずはありません。直接その境地で生まれた生命はその境地の基準に符合しています。その次元で生じるべきでない念が生じ、その次元ですべきでないことをすると、そのためにそこから落ちてしまうこともあり得ます。実はそれほど簡単なことではありません。人間の思想は活発なので、どんな考えも生じ得るのです。それはあなたの後天的に形成された雑な観念や各種の業力が作用しているからです。それがなければ、あなたは人間の考えが清浄であることに気付くのです。佛の境地に達することができれば、そういう低能なものは全くなく全て高尚なものです。何でも知っており、牛や馬の考えすら知っていますが、心が動じることなく、考えたくもなく、念を動かさなくても全てを知っているのです。
弟子：どうすれば、自分がある次元に停滞していることを知ることができるでしょうか？ またどうすればそこを突破できるでしょうか？
師：本当のところ、皆さんの修煉が停滞したのは、自らが法を学ぶことにあまり力を入れず、自らへの要求をそれほど厳格に行なっていないのが原因です。精進しようという心を緩めてはならないことを決して忘れないでください！ 一気に最後まで修煉してください！ このような大きな法で、人を修煉させているので、長い時間をかけるわけにはいきません。ですから必ず精進してください。
弟子：法輪功は佛法より高いのに、なぜ法輪佛法と言うのでしょうか？
師：私はあなたの言っていることは分かりますが、実はあなたは分かっていません。私は既にはっきり説きました。佛法より高いと言いますが、誰のものが佛法なのでしょうか？ 釈迦牟尼佛の説いた法は佛法です。釈迦牟尼佛は自分の前に原始六佛がいたと言いました。では原始六佛の説いた法は佛法ではないのでしょうか？ 未来佛、彌勒佛の説いた法は佛法ではないのでしょうか？ さらにまたガンジス川の砂の数ほどいる如来の説いた法は佛法ではないのでしょうか？ では一体誰のものを佛法と言うのでしょうか？ 釈迦牟尼佛は全ての如来を代表できるでしょうか？ できません。釈迦牟尼佛は全ての佛法を代表できるでしょうか？ できません。この質問を出した人は自分も分かっていません。
なぜ法輪佛法、また法輪大法と言うのでしょうか？ 法輪佛法というのは現在の佛教と簡単に区別するための呼び方です。実は法輪大法を含め、全て常人の中の名前で、常人社会の中で人々に示した名前です。それは本当のところ宇宙の根本であり、宇宙の衆生及び、万事万物を造成した一切の根本です。
弟子：佛法修煉の法門はとても多いのですが、人によってその人に適した修煉の法門がありますか？
師：そのような言い方はありません。異なる人のためにわざわざ別々の法門を造らなければならないのですか？ 佛法はそれほど厳粛でないのですか？ 佛法は人間のために造り出されたのではなく、また人を済度するためのものでもなく、ただ佛は人間に対する慈悲でそうしたのです。釈迦牟尼佛が説いたように、如来佛はガンジス川の砂の数ほど多くいますが、ただ釈迦牟尼佛だけがこの世に来たのです。佛があなたをどうしても済度しないといけないのでしょうか？ 佛は人のために生まれたのではなく、そのような道理はありません。
弟子：一冊の法輪功の本が全ての修煉者を圓満成就させることがあり得るでしょうか？
師：私はあなたが何のためにここへ来たのか分かっています。それでも私はやはり説いてあげます。釈迦牟尼佛は在世の時、人々に法を説いていましたが、当時は経書もありませんでした。後に釈迦牟尼佛がこの世を去ってから、人々は釈迦牟尼佛の説いた話を思い起こし経書として書いたのです。そこで大きな違いが生じました。当時の時間、場所、環境といった特殊性が失われたのです。こういうことであっても、その経書に基づいて多くの人が修煉して圓満成就したのです。あなたはこれを認めないのですか？ その佛経しかありませんが、あなたはどのように修煉するつもりでしょうか？
弟子：法輪大法は宇宙の大法ですが、どうしてまた八万四千法門の中の一つでもあるのでしょうか？
師：人間はそれしか認識できないからです。さらに高い次元のことを説いても理解できません。本当のところ、皆さんは考えたことがあるでしょうか？ 宇宙全体の佛法は八万四千法門だけではないでしょう。如来佛はガンジス川の砂の数ほど多いので、それぞれの如来佛が自ら悟った法理を持っているのですが、みなその境地のものです。八万四千という数で十分でしょうか？ 八億四千万でも不十分です。とても多いのです！ 修煉法はとても多いのです。では全ての方法は私たちの大法、宇宙大法がその次元の衆生のために切り開いた異なる法門ではないでしょうか？ 異なる次元の衆生に大法から悟りに至らせる一部ではないでしょうか？ また、その中に私たちが今日説いていること、人が理解できる部分、その次元での法も含まれているのではないでしょうか？ そうではありませんか？ 私としても人が理解できるこの方法、概念で教えるしかありません。本当のところ、八万四千法門、八十億、八百億、八万億といっても不十分で、とても多いのですが、それは全て大法の中から悟ったものです。私たちの大法も常人にみせるような最もレベルの低いものがあります。ですから、これらの全てがそうではありませんか？ 私は釈迦牟尼佛が伝え残し、世人が知っている八万四千法門という概念を持って、人が知り得る道理を概括し、人の正念を啓発しているだけです。
弟子：今回法を正した後、宇宙に再びずれが発生するでしょうか？
師：そういう質問はあなたが提出すべきものではなく、人の考えで想像できるようなものではありません。私が皆さんに言えるのは、この大法は一切を圓容し、修繕する能力を備えている不壊の法なのです。
弟子：私の頭は時々空っぽになり、人の話していることも分からなくなります。これはどういうことでしょうか？
師：実はとても良い状態です。私たちは時に常人の中にいて考え方が実にずる賢いのです。他人があなたに少しばかり良くない話やあなたの考えに合っていない話をすると、警戒心を強め、自己を防衛し、他人を攻撃しようという考えが浮かんできます。これは完全に修煉者としての状態に符合していないのです。どうすればいいでしょうか？ そこで修煉の時、これらの考えを調整しなければなりません。調整期間にあなたが馴染んだ自己防衛や他人を傷つける考えを使用させないのです。ですから、頭がその方面に行こうとする時、その考えがなくなり、空になるのです。往々にしてそうなのです。修煉者にとって良いことです。あなたの正念を強め、自己を制御できるようになります。これは修煉の中の好ましい現象です。
弟子：宇宙には、かつて幾度も壊滅が起こりました。その時に滅ぼされた高次元の生命や衆生、及び形神全滅などはどのような様子だったのでしょうか？
師：あなたの言う宇宙の概念とは何でしょうか？ あなたの考えは宇宙の本当の大きさを受け入れることができないので、自分で言っている宇宙がどれほど大きいか分かっていません。つまりあなたがその考えを広げ、想像できる大きさはいくら大きくても、それはまだ極めて小さいのです。ただし、どれほど大きくても、宇宙の中の一定の範囲内でこのようなことが発生するとすれば、その次元にいる一切の生命が壊滅され、全てなくなりますが、生命が個々に壊滅されることとは違いがあります。個別に壊滅される生命は各次元で業の償いをしながら、壊滅されます。つまり死んでも業力を償わなければならず、借りを返さなければならないのです。しかし、この種の爆発は一瞬にして全てを解体してしまい、全てなくなります。これはとても恐ろしく極めて恐ろしいのです。
弟子：どのようにしたら全ての念が法に基づいて発し、また中庸で極端に走らないようにコントロールできるでしょうか？
師：実は皆さんに教えますが、そういう形で物事を理解しないでください。皆さんは修煉の中で普段の生活でいかなる問題、或いはトラブルに出遭った時、自分の至らないところを反省することができれば、それが修煉なのです。自分の足りないところを探し、その後より良く振る舞えば、それが即ち修煉です。話す内容がどのように法に符合し、どのように一挙一動が法の基準に符合するかは向上に伴って自然にできるようになり、あなたの心性の高さがつまりあなたの言動に現れるのです。法を学ぶことを重視しなければ、しようとしてもできることではありません。
私に言えるのはいかなることであれ、それを行ない考える際に、トラブルに出遭って自分の問題がみえた時、自分を修めることができ、さらによく対処できれば、それが私のあなたに対する要求です。それこそ、大法を修煉する人の修煉の最も根本的な方法です。仕事は修煉ではありませんが、常人の中で現れる一切のことは、全て修煉する人の考えの現れで、修煉の中の行ないは仕事の中に反映されます。つまり生活は修煉ではありませんが、修煉の中の状態はあなたの一挙一動、生活に反映されます。中庸のことに至っては、それは私が法理に言及する時に、特殊な情況の下での皆さんに対する要求です。例えば、私たちがそうすれば、大法に損害を与えるから良くないと言えば、彼はまた別の極端に走ってしまい、また、それではいけないと忠告すると、彼はまた反対の極端に走ってしまいます。それはこの情況に対して話したのです。
弟子：時に煉功点の責任者に申し入れをするのですが、彼らはいろいろな口実で私の申し入れを拒否します。
師：二つの原因があり得ます。一つは彼が自分は正しいと思っている場合、もう一つは彼の他の執着が妨げになっている場合です。ただし、だからといって、彼が良くないとは言えません。というのは、彼は多くの心を取り除いたかもしれませんが、まだ修煉しており、取り除かれていない常人の心があり、執着し、常人としての観念を持っているかもしれません。ですから、何かをする時、大法のことをする時でも常人の心が表れてくることもあります。これは間違いなくそうです。ですから、大法の仕事も修煉であり、仕事も修煉と結びつけなければなりません。彼らも修煉しているのです。あなたは何の観念も持たないでください。どんなことをするにしても、全て大法の利益に基づいて行なえば、うまくできるでしょう。もう一つは、あなたもまず自分にどんな心があるか探してください。あなたの申し入れが受け入れられない時、まず相手に問題があると考えるか、或いは、まず自分を振り返って考えるか反省してください。
弟子：『洪吟』に書かれている三教というのはどの三教ですか？
師：中国では即ち儒教、釈教、道教を指しています。これは中国という環境に対して言っているのです。
弟子：もし全ての弟子が法輪を持って圓満成就するとすれば、全宇宙の異なる佛、神の世界全てに法輪があることを、どう理解すればいいでしょうか？
師：このことは随分昔に既に説いたことがあります。この学習者はまだ読んだことも聞いたこともないのでしょう。多くの人が法輪世界へ行くのではありません。私が皆さんに与えた法輪は、皆さんが先天から持っている一切の物を宇宙の最も良いものに同化させるのです。法を正すことが終われば、元のところへ戻り、あるべき姿に戻り、あなたが佛であるか、道であるか、神であるかを問いません。法輪世界に行く者は極めて限られています。私の行なっている全てのことは、皆さんを宇宙の法に同化させることです。
弟子：宗教は自分が正しいと思っていますが、証拠がありません。法輪功も自分が正しいと証明できる証拠もありません。なのに、あなたは人々に自分の学説を信じ、他のものを信じてはいけないと要求しています。
師：そうではありません。あなたは私の学習者ではありませんが、あなたがこういう問題を提起することに反対しません。というのは、法に対してまだ分かっていない時、誰にでもあれこれの考えがあり得ます。本当のところ、私は人々に私を信じなさいとは言っていません。私が人に説いているのは、全て法理であり、道理なのです。あなたが今日出かけて何をするにしても、すればいいのです。誰も干渉しません。私は誰かに学ばなければいけないと言っているわけではなく、ただ人々に本当の修煉の真実を話しているだけです。何かを修めようと思うのは、それは自分自身のことです。心配していることはあなたがこのような法理を読もうともしないことです。これは千年も万年にも出会い難いことです。今まで誰も語ったことのないことであり、しかも以前は天機を人に聞かせることは許されなかったので、私はただ人に知ってもらうようにしています。何かを修煉したいというのは自分自身のことです。同時に、それぞれの宗教に構ってくれる神はいないということを人々に教えました。昔は懺悔する時、神が聞いてくれているのを本当に感じることができました。甚だしい場合、頭の中にその答えを出してくれました。今はもうありません。ですから、この質問を提出した人に、一度本を読んで、これがどういうことか分かってほしいのです。私たちは誰でも自分の考えを持っており、みな知識を持っています。本を読めば、それが正しいかどうか分かるでしょう。
弟子：私は煉功の教習を手伝うべきですか？ それとも自分の法の学習と煉功に専念したほうがいいでしょうか？ 或いは、両方したほうがいいでしょうか？
師：あなたの向上とあなたの修煉がもっとも重要です。もちろん時間があれば、他の人が法を得るのを助けるべきで、それはとても良いことです。人々は人類がどれほど恐ろしい境地まで来てしまったのか知りません。人にそれを教え、良い人になってほしいと思い、たとえ修煉はしなくても、淘汰される境地へ行かないようにするのは悪いことではありません。これは悪いことではありません。もちろん、修煉するようになればさらに良いことです！ それこそ人の最終的な目的だからです。
弟子：考え方が簡単で、単一であればあるほど人間の殻を破りやすいでしょうか？ 宇宙の特性から遠ざかるほど殻を破るのは難しいでしょうか？
師：その通りです。多くの白人は単純で特に田舎にいる白人は本当に純朴です。あれこれの固定観念を持っておらず、持っていても極めて少なく、法を得る上での妨げは極めて小さいのです。ですから多くの白人は修煉を始めると、天目がすぐ開く人はとても多いようです。
弟子：時にこの世にいることに何の意義があるのか、分からなくなってしまいますが？
師：私たちは世間での修煉を大切にし、法理に基づいて絶えず精進すべきです。常人の中の一切は修煉者にとって何の魅力もありません。修煉者の境地は常人よりレベルが高いからです。この世にいたくなく、つまらないと思うような状態が出現することがあります。しかし、今こそ修煉にとってとても貴重な時機であり、向上する機会であると認識し、大法の修煉を重く捉えれば、こういう気持ちがなくなります。
質疑応答はここまでにします。本来一日半の交流会ですが、また午後の時間を使って多くの質問にお答えしました。私たちのこの交流会は総じて見ると、とても成功したと思います。この交流会を通じて皆さんもそれぞれの向上があったと思います。この交流会が終わってから、それを一つの弾みとしてさらに精進し、さらに良くなれば、それこそ法会が達成すべき目的です。皆さんが向上することがこの大会の本当の目的です。でなければ、私たちは決していかなる形式にも拘ってはいけません。どんな形式も人を修煉させることはできず、いかなる形式も人の心を変えることはできません。
皆さんがお互いに法を学ぶことを通してそれぞれ自分の足りないところを見出し、他の人がどのように修煉しているのか、自分がどのように修煉するのか、みえてくるはずです。これをきっかけにして皆さんがさらに精進し、一日も早く圓満成就するよう願っています。
私がここで解答したものは、全て修煉に関することです。話したことは異なる次元でのことで、常人にとっては高すぎるでしょう。当然あなた達の受け入れ能力も限られているので、あるものは完全に受け入れることができないかもしれません。しかしそれがどうであっても、皆さんがこの会場に入ったことは一つの縁かもしれず、可能であればこの本を読んでみてください。どんな観念を持つこともなく読めば、多くのことがみえてくるでしょう。どうしてこれほど多くの人が修煉しているのでしょうか？ このことからもその理由を探求してみるべきです。人には思想があり、理性があり、現代人には知識があるので、良いか悪いか、真か偽かは自らみて、自ら分析してください。ここに出席している全ての修煉者は誰かに強制的に修煉させられたのではなく、全て自ら修煉しようと思い、本当に大法の中で修煉しているので、今日のこの法会を開催することができたのです。今回の法会はとても圓満だったと思います。帰ってからも皆さんが一層精進するよう期待しています。ありがとうございました！（拍手）
