は佛家修煉の一種の特殊な方法であり、一般の佛家修煉法と異なる独特なところがあります。本功法は上乗修煉大法であって、昔は心性のきわめて高い者あるいは大根器の人がはじめて習うことのできる特殊な強化修煉法であったため、普及させるには向いていませんでした。しかしより多くの煉功者に本法門を理解してもらい、向上させるために、そして修煉に志のある大勢の皆さんの要望を満たすために、本功法から普及に適する修煉方法を整理して世に伝えることにしました。それでもこれは一般功法で学ぶものと一般功法の次元を遙かに超えています。
法輪功を修煉する者は、功力と功能を速やかに伸ばすことができるばかりでなく、非常に短い間に威力この上ない法輪を修煉して得ることができます。法輪は形成されると、普段は下腹部で自動的に回転して止まらず、絶えず宇宙からエネルギーを採りこみ演化して、最終的に修煉者の本体の中でそれらを功に転化することになっており、それによって法が人を煉る目的を達成します。
本功法は、五式の動作、すなわち佛展千手法、法輪樁法、貫通両極法、法輪周天法および神通加持法からなっています。
一、
佛展千手法
(Fozhan Qianshou Fa)
功法の原理:
「佛展千手法」の要点は伸びやかにすることであり、脈という脈をみな貫通させるようにします。初心者は、煉功によって気を速やかに得ることができますし、煉功に素養のある者は飛躍的な向上を果たすことができます。この功法は最初から脈という脈を開かせ、煉功者をして非常に高い次元に立って煉功させます。本功法の動作は比較的簡単ですが、「大道は簡を極め易を極める」ものですから、動作は簡単であっても、マクロで功法全体の煉り出してくるものを制御しています。この功を煉りはじめると、身体が熱くなり、エネルギー場が非常に強いという特殊な感覚を覚えることがありますが、それは全身のあらゆる気の通路を開かせ、通じさせたからです。気が塞がっているところを滞りなく通じさせ、体内及び皮下の気を激しく運動させて、宇宙の中のエネルギーを大量に吸収させるのが目的ですが、同時に、煉功者をして速やかに気功エネルギー場の状態に入らせることもできます。本功法は法輪功の基礎功法として煉るべきで、煉功の始めにまずこの功法を煉ったほうが良いでしょう。これは一種の強化修煉の方法です。
* 訣:
身神合一 (Shenshen Heyi)(体と心が一つになり)
動静随機 (Dongjing Suiji)(動と静は機に随い)
頂天独尊 (Dingtian Duzun)(天ほど高く最も尊い)
千手佛立 (Qianshou Foli)(千手佛が立つ)
(*) 煉功音楽では動作が始まる前に、一回のみ中国語で訣が読み上げられます。五式の動作の訣はそれぞれ異なり、声に出して暗誦しても、音声を聴くだけでも、どちらでも構いません。
図1-1
構え
全身を緩めますがだれないようにします。両足は肩幅ぐらいに開き、自然に立ち、両脚は少しまげて、膝と股の二カ所はなめらかな状態にします。下あごを微かに引き、舌は上あごにあてがい、歯と歯の間は微かに開け、唇を閉じ、両目は微かに閉じ、表情を安らかにします。煉功中は自分が非常に高大だと感じられます。
両手結印(Liangshou Jieyin) 両手を結印する
両方の手を持ち上げ、掌を上向きにします。両手の親指先を軽く触れ合わせ、他の各四本の指は開かずに重ねます。
男性は左手を上にし、女性は右手を上にして、楕円のような形をつくって、下腹の前に置きます。両上腕を少し前に出し、両肘を張って、わきは空かせておきます。(図1-1)。
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図1-2 |
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図1-3 |
弥勒伸腰(Mile Shenyao) 弥勒佛が腰を伸ばす
「結印」から始まります。手印の形のままで上にあげ、手が上がるにつれて、両脚を徐々にまっすぐ伸ばし、手を頭の前に持ち上げて来た時、結印を解き、掌を徐々に上に反転し、頭上に達した時、掌を上向きにし、十本の指を相対させます。両手の指先の間の距離は20~25センチ(図1-2)。同時に、頭は上へ突き、両足は下へ踏んばり、身体をまっすぐに伸ばし、両手の掌根に力を入れて上へ上げ、全身を徐々にぴーんと張ります。約2~3秒間張ってから、全身を突如緩めます。特に膝と股の二カ所はなめらかな状態に戻すようにします。
如来灌頂(Rulai Guanding) 如来佛が頭上からエネルギーを注ぎ込む
上式につづいて行います。両掌を同時に外側へ140度回し、手を「漏斗状」にし、手首を伸ばし掌を下ろします(図1-3)。両掌を下ろしながら胸のほうに向け、手と胸の間に約10センチの距離を置きながら、そのまま下腹部へ持っていきます(図1-4)。
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図1-4 |
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図1-5 |
双手合十(Shuangshou Heshi) 両手を胸の前で合掌する
手が下腹部に達すると、引き続いてすぐ両手を胸の前まで上げて「合掌」します(図1-5)。「合掌」の際、手指と手指、掌根と掌根をしっかり合わせますが、掌の中心には隙間をもたせ、両肘を張って、両前腕を一直線にします。(両手は「合掌」「結印」以外、すべて「蓮花掌」です。以下同じ)
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図1-6 |
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図1-7 |
掌指乾坤(Zhangzhi Qiankun) 手のひらが天と地を指す
「合掌」から始まります。両掌を約2~3センチ離し、それと同時に掌を回し始めます。男性は左手(女性は右手)を胸のほうへ回し、右手を胸の外へ回して、左手を上、右手を下にして前腕と「一」の字の形状にします(図1-6)。
続いて、左前腕を左斜め上方へ伸ばします。掌を下向きにし、手の高さは頭と同じ。右手はやはり胸の前に置き、掌を上向きにします。左手を徐々に伸ばしながら、全身を徐々にぴーんと張り、頭は上へ突き、足は下へ踏んばります。左手は左斜め上方へまっすぐに張り、右手は胸の前で、上腕に従って外へ張ります(図1-7)。約2~3秒間張ってから、全身を突如緩めます。左手をまた胸の前に戻して右手と「合掌」します。それから、また掌を回し、右手(女性は左手)を上にし、左手を下にして(図1-8) 伸ばします。
右手は先ほどの左手の動作を繰り返し、即ち右前腕を右斜め上方へ伸ばします。掌を下にし、手の高さは頭と同じ。左手はやはり胸の前に置き、掌を上向きにします。ぴーんと張ってから(図1-9)全身を突如緩めます。手を戻してから、胸の前で「合掌」します。
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図1-8 |
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図1-9 |
金猴分身(Jinhou Fenshen) 金の猿が分身する
「合掌」から始まります。両手は胸の前で分けて両側へ伸ばし広げ、肩と「一」の字の形にします。全身は徐々にぴーんと張り、頭は上へ突き、足は下へ踏んばり、両手は両側へ力を入れ、四方へ均等に力を入れて張ります(図1-10)。約2~3秒間張ったら、全身を突如緩め、両手を胸の前へ戻して「合掌」します。
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図1-10 |
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図1-11 |
双龍下海(Shuanglong Xiahai) 二匹の龍が海に下りる
「合掌」から始まります。両手を分けながら、前下方へ伸ばします。両腕を分けて平行にし、まっすぐに伸ばした時、大腿との角度は約30度(図1-11)にします。 全身を徐々にぴーんと張り、頭は上へ突き、足は下へ踏んばります。約2~3秒間張ってから、全身を突如緩め、手を戻して胸の前で「合掌」します。
菩薩扶蓮(Pusa Fulian) 菩薩が蓮の花に手を差し伸べる
「合掌」から始まります。両手を分けながら、体の両側斜め下方へ伸ばし広げます。手が体の脇に達した時、両腕をまっすぐに伸ばし、大腿との角度を30度ぐらいにします(図1-12)。この時、全身は徐々にぴーんと張り、手の指先は下へ力を入れます。それから、全身を突如緩め、両手を戻して胸の前で「合掌」します。
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図1-12 |
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図1-13 |
羅漢背山(Luohan Beishan) 羅漢が山を背負う
「合掌」から始まります。両手を分けながら、体の後ろへ伸ばし、同時に両掌を後方に向けるように回します。両手が体の脇にきた時、両手首を徐々に曲げ始め、手が体を過ぎてから、手腕を45度まで曲げます(図1-13)。全身は徐々にぴーんと張ります。手を後ろへ伸ばしてから、頭は上へ突き、足は下へ踏んばり、身体はまっすぐにします。約2~3秒間張ってから、全身を突如緩め、両手を戻して胸の前で「合掌」します。
金剛排山(Jingang Paishan) 金剛力士が山を押す
「合掌」から始まります。両手を分けながら、掌を立てて前方へ押し出し、指先を上向きにし、腕は肩と同じ高さにします。腕をまっすぐに伸ばしてから、力を入れて張り、頭は上へ突き、足は下へ踏んばり、身体はまっすぐにします(図1-14)。約2~3秒間張ってから、全身を突如緩め、両手を戻して胸の前で「合掌」します。
畳扣小腹(Diekou Xiaofu) 両手を下腹部の前で重ねる
「合掌」から始まります。両手をゆっくり下ろしながら、掌を腹部に向くように回し、手が下腹部に達した時、両手を重ねます。男性は左手を内側に、女性は右手を内側にして、掌を手の甲に向けます。手と手、手と下腹の間は約3センチ空け、手を重ねる時間は普通40~100秒間です(図1-15)。
終了の姿勢
両手を結印します(図1-16)。